第12話『造られし者〜対峙した時代の光と影』?
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……まさか」
ぼんやりと浮かぶ凱の視界に、大勢の観衆が集まっている。
ここだ!凱はそう思った。
一人は、凱の超人性に畏怖を抱いて――
一人は、凱の超神性に心砕かれて――
一人は、凱の超靱性に心打たれて――
そして……そして……そして!
「うああああああああああああああああああああ!!!」
突如!凱が息を吹き返したかのように叫び出す!その咆哮は獅子と遜色なく、魂砕く竜の咆哮とも例えられる!
大気震える重低音に、観衆は全員凱に刮目した!
「よく聞けえぇぇぇ!マクシミリアン=ベンヌッサ=ガヌロン!」
そして、乾いた声帯で凱は公然とガヌロンを告発する!
「そんなに流浪者が怖いか!?腑抜けの腰抜け!子供に読み書き教えていた俺がそんなに怖いか!?下らねぇ理由で異端だぁ!?笑わせんなあああぁぁぁ!!!!!!」
凱の猛攻はまだ続く!
「……『魔物』である貴様は!『勇者』である俺を恐れている!出てきやがれ!クソッタレ!!」
こともあろうに、凱はブリューヌの中心人物を魔物呼ばわりした!これがもし、外交関係だとしたら、修復不可能な亀裂が入る!
言葉を出し尽くしたのか、凱は肩で息をし始めている。
超人エヴォリュダーとて、平常時はただの人間と遜色ない。
乾いた喉であれほどの咆哮だ。扁桃腺はとっくに麻痺しているはずなのに。肩で息をするのも無理はない。
――半瞬――
凱の視界の片隅で、『家』が爆発する!!
激昂したガヌロンは壁をぶち抜き、鉄扉をたたき割り、堀を踏み壊して凱に迫る!
石踏板が陥没するほどの歩みで、小さな魔人は勇者に攻撃対象を移す!
「う……うああああああ!!!!」
一人の『人間』が、恐怖に狂う!
マクシミリアン=ベンヌッサ=ガヌロン激怒!!
「に……逃げろおおお!!」
憤怒が人間の本能に直接語り掛ける!巻き添えを『喰らわぬ』なら散れと!!
Kと紫の瘴気をまき散らしながら、一歩一歩迫る!
「バカが。さっさと兜をかぶって死ねばよかったものを……もう終わりだな」
そう冷や汗と固唾を呑むグレアストがつぶやく。炎の甲冑より、ガヌロンの怒りの炎がたぎって見えている。
処刑台に集まっていた観衆共は、まるで蜘蛛の子を散らすように去っていき、蜂の巣をつつかれたような騒ぎになった。
ただ一人、甲冑を付ける役の兵士が残っていた。異端審問という神の行いに誇りを持っている故にだ。
やがて処刑台へ上がり、ガヌロンは凱の頭を掴み、なんと持ち上げる!
「
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