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天本博士の怪奇な生活
42部分:第四十一話
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第四十一話

                  第四十一話  変身
 小田切君はとりあえず変身することにした。まずはカードを手当たり次第に受け取る。
「ええととりあえずは」
「まあ何でも使うがいい」
 博士は気楽なものであった。自分がしないからであろうか。
「好きなのをな」
「何か呑気ですね」
「ドラゴン程度ではないか」
「あの、博士」
 平気な顔で言う。博士にクレームをつける。
「程度なんて言える相手じゃ」
「まあ気楽に戦うのじゃ」
 博士の言葉はまるであてにならない。
「リラックスしてな。ほれ」
「死んだらどうするんですか」
「その時はその時じゃ」
 やはり博士の言葉はしれっとしたものである。
「わしが復活させてやるから安心せい」
「復活!?」
「うむ」
 急に不気味な笑顔を見せてきた。
「復活じゃ。改造でな」
「・・・・・・じゃあ何としても生き残りますよ」
 小田切君は自分が後に引けなくなったのを痛感した。死んだら何も改造されるかわかったものではない。その恐怖が彼を奮い立たせた。
「これとこれとこれとこれとこれだ!」
 コブラと犀、蟹、そしてカメレオン、白鳥のカードを使う。何気にどのカードもえらく人相が悪い。
「大丈夫かな、これ」
 何はともあれカードを使った。すると彼は急に訳のわからない姿になった。
 コブラに犀を合わせ一対の鋏と翼も持つ巨大な怪物である。何か龍に見えないこともないが緑色の禍々しい姿はもっと異様な怪物に見えてしまう。
「ほう」
 博士はそんな彼の姿を見て言う。
「面白い姿じゃな」
「何でこんな姿になるんだよ」
 変身した小田切君には何が何だかわからない。
「全く・・・・・・」
「何か凄まじく悪そうだな」
「ええ、とんでもない悪人になった気分ですよ」
 小田切君はコブラの首を動かしながら述べた。
「何でですかね」
「そこのカードのモンスターが元々性格の悪い連中だったからじゃな」
 博士はそこに理由を見出した。
「だからじゃ」
「やれやれ。それじゃあですね」
「うむ」
「ドラゴンと戦って来ます」
「うむ、健闘を祈る。それでじゃ」
「今度は何なんですか?」
「変身時間にリミットはない。安心せよ」
「三分とかそんなのはないんですね」
「ただし」
「やっぱり何かあるんですか」
「カードのモンスターは隙あらば心を乗っ取って人間の世界に出て暴れようとするからな。そこだけは注意するのじゃぞ」
「・・・・・・そんな致命的な欠点どうして放置しているんですか」
 話を聞くだけで嫌になる欠点であった。嘘だと思いたい程だ。
「!?そうなればそうなったで街を破壊し尽くすから面白いじゃろうが」
「聞いた僕が馬鹿でしたよ」
 生きたければ心を支配
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