初披露
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た。この無双状態をいつまでも味わっていたい。そんな想いが込み上げてくる。
(でも、いつまでもそんなことをしているわけにもいかない)
第二魔法源のおかげで魔力が増し、水天竜モードが長時間できるようにはなった。でも、二つの魔法を組み合わせているこの状態がどれだけの時間できるのかはよくわかっていないし、長期戦を行うのは少々勇気が必要だ。それに、いつカグラさんに逆襲されるかもわからないので、決めることができる時に勝負を決してしまうべきだ。
「竜魔の・・・」
こちら側に体を向けることができていない女性の弱点がつけられている部位に狙いを定め、意識を高める。彼女も自分のそれが狙われているのはわかっているようだったが、もうどうすることもできない。
「鉄拳!!」
強く握りしめた拳に全魔力を集中させ、解き放つ。全身全霊で打ち出されたそれは、カグラさんの空いている左手甲を見事に打ち抜き、弱点バッジを粉砕した。
『カグラ選手!!弱点部位へのダメージにより退場です!!従って《5スペルサバイバル》!!勝者!!小さき魔術師!!』
プレイヤーを撃破したことによりアナウンスされる勝者の名前。それは同時に、この大会の優勝者を告げるものでもあった。
『よって今年度のマーガレット祭ゲームトーナメント大会優勝は、小さき魔術師です!!』
声にできない喜びを噛みしめ、高々と両手をあげて歓喜のポーズを決める。それまで遮断されていた会場中の観客の大歓声が、場内を包み込んだ。
第三者side
「やったぁ!!勝ったよシェリア!!」
「うん!!シリルすごかったね!!」
勝負の決着を見届けたのと同時に、歓喜の声を上げながら抱き合う少女たち。その隣にいる銀髪の少女はそれを羨ましそうに見ていたが、抱き合っている二人はセクハラを受けたくないため決して交ぜることはしない。
「すまん・・・やられた」
喜びを分かち合っているウェンディたちのいる待機部屋に、たった今転送されてきたカグラが申し訳なさそうに仲間たちに頭を下げる。
「気にするな。向こうの作戦勝ちだろう」
「オオーン」
「一度は仕留めたわけだしな」
「カグラちゃんは頑張ったよ!!」
落ち込むカグラに優しく声をかけるリオンたち。それを聞いたカグラは、まだ納得のいかないような表情だったが、気にしても仕方ないと割り切ることにした。
「早くシリルのとこに行こっ!!」
「うん!!」
「こうなったらシリルを抱き締めてやる!!」
唯一フィールド内に残っている少年のもとへとかけていく三人の少女たち。しかし、彼女たちと共に戦って
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