初披露
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の場から剣を振るう。
「はぁっ!!」
「うわっ!!」
ようやく捉えることができたシリルの体。ここから体勢を整えて一気に流れを引き戻したい。
「怨刀・不倶戴天・剛の型!!」
後ろに押された少女目掛けてジャンプをし、上から重力も利用して攻撃を叩き付ける。
「わっと!!」
私の怨刀がぶつけられる直前、横に体を移動させギリギリで回避する少女。おかげで私の攻撃は空振りに終わったが、まだこれで攻めを止めることはしない。
「怨刀・不倶戴天!!」
地面に叩きつけた刀を腰に戻し、彼女が逃げた方向に向けて姿勢を作る。
(この一打で決めて、勝負を終わらせる!!)
隙を与えたらまた向こうの猛攻が始まってしまう。ならば、相手が反撃できないくらいの攻撃を仕掛けるのが一番。
「人魚の型!!」
刀を鞘に納めたまま、少女の脇腹を目掛けて一直線に剣を振るう。今の私の一番強い魔法。これが決まれば、いくらシリルでも一溜まりもない。
ガシッ
「!?」
完全に突き刺さるはずだった一閃。私の全力を込めたその一太刀をなんと、目の前の水髪の少女は、魔力を纏わせた右手でガッシリと受け止めたのだ。
「バカな・・・」
捕まれた怨刀を引き戻そうと力を入れるが、彼女の掴む力が強すぎてびくともしない。ただその場に留まることしかできない刀を前に、驚くことしかできない。
「結構響きますね、今の攻撃」
ただし、受け止めた少女も相当の痛みを感じたらしく、苦痛に顔を歪めている。もしかしたら抜刀していたら結果も違かったのかもしれないが、今となっては後の祭りだ。
「でも、これならなんとかできそうです」
不敵な笑みを浮かべると、持っていた刀を投げるように放すシリル。その際私も刀を離さないように力を入れて持っていたため、不意に投げられバランスが崩れてしまった。
「竜魔の・・・咆哮!!」
彼女に半身になっていたことで放たれた魔法に対応する術がない。口から発せられた攻撃を、ただその身で受けることしか私にはできなかった。
シリルside
「くっ・・・あぁ!!」
一瞬耐えたかのように見えたカグラさんだったけど、やはり防御の姿勢も作ることができていなかったこともあり、あっさりと吹き飛ばされていく。
(でも、ここまで力が出せるなんて)
正直なことを言うと、滅悪魔法を解放してもカグラさんとは互角になるのが精一杯だと思っていた。それなのに、いざ蓋を開けてみると俺が彼女を圧倒している。これは嬉しいことでもあるし、何よりも自信になる。
「よしっ!!」
徐々にテンションが高まっていき、戦っているのが楽しくなってき
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