第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#22
METEOR STORM 〜PHANTOM BLOOD NIGTMARE?〜
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険な表情で訊いた。
「オレは、 “両腕とも右手の男” を探している。
お前達DIO配下のスタンド使いだ。
その男について知っている事、スベテ喋ってもらおうか?」
「はぁ? アンタバカ?」
状況は解っているが、 “スタンド使いとして”
有り得ない詰問に、アイリスは頓狂な声を発した。
余程の莫迦でもない限り、自らのスタンドの正体を、
その能力を、軽々に明かす者などいるわけない、
例え味方であっても、スタンドの情報が漏れる事は
己の 「弱点」 を教える事に他ならないからだ。
しかし、アイリスはそこで思考を転換させた。
知らないと言って再起不能にさせられるのは簡単だが、
裏を返せば自分が喋るまで攻撃されないという事。
「どうした? 知らぬのか? それとも知っていて答えぬか?
ならばこれ以上の問答は」
剣針を射出するため甲冑の指先が軋む刹那。
「あぁ〜! ちょっと待って! 思い出した! 思い出したッ!」
少女は大袈裟に両手をあげ、抵抗の意志がない事を示す。
ヤケに芝居がかった振る舞いに、ヴィルヘルミナが微かに顔を曇らせた。
「えぇ〜と、アノ男でしょ。
『吊 ら れ た 男』 の “J・ガイル”
確かエンヤ様の 「息子」 で、アンタの妹の “仇” なんだよね?」
明け透けに告げられる無思慮な言葉に、ポルナレフの貌が険しさを増す。
俯き影になった表情を、ヴィルヘルミナは緊張と共にみつめた。
「J・ガイル……!」
地獄の底に突き堕とすまでその名前は忘れないとでもいうように、
漆黒の怨嗟に充ち充ちた声が口唇から漏れた。
「それで……その男の 『能力』 は?」
今にも、誰でもいいから切り刻んでやりたいという憎しみを
必死で抑えながら、ポルナレフは声を吐き出す。
「し、知らない! これは当たり前でしょ?
余程のバカでもない限り、
自分の 『能力』 をベラベラ喋るヤツなんていない!
それにアタシはDIO様に直接仕えてるわけじゃないし、
組織に属してからは日が浅いから噂で聞いただけよ!」
先刻からの態度の変化に、やや不自然さを感じた
ヴィルヘルミナが疑念を呈する。
「何か妙で、ありますな。
余りにも淀みなく喋り過ぎるのであります。
それに、私が昨日戦った男は、自身の異能を頼みもしないのに
語っておりましたが?」
「だから! ソレは 『そーゆー能力』 なんだって!
スタンドは 『精神』 の原動力なんだから
なんでもかんでも 「理屈通り」 ってワケにはいかないの!
中途半端で優柔不断なヤツは 「強く」 もないし、
誰にも 「尊敬」 もされないでしょ? ソレと同じ事よ」
一応、それなりの説得力はある、
ウソを
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