ガンダムW
1514話
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い檻の中に入ってしまったという事を理解出来たのを確認出来たところで口を開く。
「助かりたいか?」
その言葉に、問答無用で頷きを返す5人。
最初に俺に話し掛け、拳銃を向けてきた男も当然のように頷いていた。
「そうか。なら、迷惑を掛けた誠意を見せて貰わないとな。……俺の言いたい事が分かるな?」
「分かった! 払う! 金は払うから、勘弁してくれ!」
俺に拳銃を向けてきた男がそう叫び、ポケットから財布を取り出すと俺の方へと放り投げてくる。
他の4人も同様に財布を投げ……うん?
投げられた財布の全てがかなり膨らんでいるのに気が付く。
何でこんなに金を持っているんだ?
見た感じ、昨日俺に絡んできたチンピラと似たようなものだが……
そんな疑問を抱きながら、最初に投げられた財布へと手を伸ばす。
その瞬間、男達の中で一番左にいた男が俺の脇を通り抜けようと走り出したが……次の瞬間には俺に足を引っ掛けられ、その場に転ぶ。
転んだ男の背中に足を乗せ、逃げられないようにしてから再び財布を拾う。
そう言えば、この世界ってMSとか軍の通信とかはあるのに、携帯電話の類が発展してないんだよな。
この辺は世界による技術の進歩が多少なりとも関係してるんだろうが。
そんな事を考えながら、財布の中身を確認する。
俺が予想した通り、財布の中には大量の紙幣が入っていた。
昨日俺を襲ってきた男達が持っていたのが、日本円にして大体10万円くらい。
だというのに、この男達は1人で50万くらいの紙幣が財布の中に入っていた。
こんなに紙幣が入っていれば、それは当然財布がパンパンになるよな。
だが……当然疑問もある。
こいつらは別に金持ちに生まれたという風には見えない。
そんな奴等が、何故これ程の金額を持っている?
「お前等、何か人に言えないような事をしているな?」
『……』
その問い掛けに、戻ってきたのは沈黙。
後ろめたい事がある証だろう。
「いいものを見せてやろう」
そう告げ、拾った拳銃の銃口を男達の方へと向ける。
撃たれるかもしれない。
そんな風に思ったのだろうが、銃声が響けば警察や……もしかしたら軍隊がやってくるかもしれないんだから、そんな馬鹿な真似をするつもりはない。
俺がやりたかったのは、もっと別のもの……こちらが自分達の手が出せる存在ではないというのを思い知らせ、同時に従順にする為の一手間。
それは即ち……
「嘘……だろ……」
この拳銃の元の持ち主が、信じられないといった様子で呟く。
当然だろう。何故なら、俺が握っている拳銃が見る間に形を変えていくのだから。
そこにあるのは手品でも何でもなく、ただ純粋に俺の腕力……いや、握力による
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