ガンダムW
1514話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「馬鹿、もうあそこに行けないじゃない!」
宿から出ると、凛が頬を赤くしてそう告げる。
綾子の方も薄らと頬が赤くなっているのを見れば、照れているというのはしっかりと理解出来た。
「いや、俺だけを責められてもな。そもそも嬌声を上げたのは凛と綾子の2人だろ?」
「その声を上げさせたのは、アクセルでしょうが!」
がーっと言ってくるその様子に、俺は短い間だったが冬木で暮らしていた時の事を思い出す。
そうだよな、あの時もこんな風に凛や綾子と一緒に生活をしていた。
聖杯戦争が終わるまでの、短い間だったけど。
「……何よ。いきなり笑ったりして」
俺の様子に、凛が不審そうに尋ねてくる。
「何でもない。ただ、ちょっと聖杯戦争の時の事を思いだしただけだよ」
「……ふん」
凛も同様なのか、数秒前の怒っていた様子を消して小さく溜息を吐く。
「それで、アクセル。これからどうするの? 出来ればあたしは下着とかその辺を買いたいんだけど」
「そうね。昨日のままっていうのは、ちょっと気持ち悪いし。昨日のはベッドに入る前に脱いだから、そういう意味ではいいけど……」
「あー、うん。そうだな。まずは買い物を済ませるか」
俺の空間倉庫には、食料やら生活に必要な物は大抵が揃っている。
だが、俺が男である以上、女の下着なんかは入っていない。
まぁ、女の下着は男と違って色々と細かいからな。
なのでこういうのは本人に買って貰うのが最善だった。
昨日俺達に絡んできたチンピラ達の金があるので、資金的には問題ないし。
「……でも、ブランド物は買えないのよね」
少しだけ残念そうな凛。
「さすがにブランド物を買うだけの余裕はないな。あいつ等がもう少し金持ちなら良かったんだけど」
「ああいう輩がそんなにお金を持ってる訳ないでしょ」
「いや、実はああいう奴等が結構金を持ってたりするんだぞ?」
その資金源は合法じゃないが。
ただ、そういう意味では俺たちの存在も色々な意味で合法じゃない。
そもそも、このW世界の生まれでもないしな。
「凛、アクセル。あそこの店に寄ってみない?」
綾子が視線を向けたのは、少し離れた場所にある服屋。
少し見た限りでは、下着の類も充実しているらしい。
何しろ『セクシーな下着で彼を悩殺! 激しく熱い夜を演出しましょう』とか何とか書かれているポップが店の外からでも見えるのだから。
「ふふっ、そうね。アクセルを悩殺する為にもそういう下着は必要かもしれないわ。じゃ、アクセル。そういう訳で行ってくるわね。それと、あまり騒ぎにならないようにしなさいよ」
「はいはい」
そう言い、凛に持っている金を渡す。
悩殺する下着というのも興味がある
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ