40部分:第三十九話
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第三十九話
第三十九話 モンスターの攻勢
蝙蝠のモンスターと契約した博士。意気揚々と鏡の中を歩いている。
「さてと」
カードの中のモンスターを見てほくそ笑む。
「まずは一体じゃ」
「どれだけのモンスターがいるんですか?ここ」
「一〇八かそれ位じゃな」
「多いですね」
小田切君は数を聞いて顔を顰めさせた。
「そんなにいるなんて」
「何、それだけあればじゃ」
「ええ」
「世界を相手に実験できるな」
「・・・・・・せめて竹島で我慢して下さい」
これ以上騒ぎを大きくされたらたまったものではないからだ。いい加減小田切君もこの博士が第三次世界大戦どころか人類を破滅に追いやるのではないかと思えてきた。
「それか北朝鮮でやるか」
「ふむ、では」
博士はそれを言われてあることを思いついた。
「あの悪趣味な銅像や訳のわからん塔やピラミッドみたいなホテルや凱旋門を壊していいのじゃな」
「それだと誰も文句は言わないでしょうね」
そうは言いながらも人間というものはどれだけ愚かになれるのかということの証明として残しておくのもいいかと内心思う小田切君であった。
「あの訳のわからない将軍様だけで」
「じゃったらそこで実験してみるわ」
「そこだといいと思いますよ」
小田切君も案外薄情である。
「是非共」
「そうじゃな。おお」
そこにモンスター達が大挙してやって来た。
「来たぞ小田切君」
「また随分いますね」
見れば何十体もいる。コブラに蟹に犀。エイやバファローまでいる。
「ざっと七十といったところじゃな」
「全部契約するんですね」
「当然じゃ。聞くがよい!」
博士はモンスター達に対して語り掛ける。
「そなた等、好きなだけ破壊をしたいか!」
モンスター達に問う。
「好きなだけ人を殺したいか、どうじゃ!」
モンスター達はその言葉に動きを止める。そして博士の話を聞きだした。
「そうしたいものはわしと契約するのじゃ!さすれば破壊も殺戮も思いのままじゃ!」
「こりゃ本当に何時か問答無用で警察か自衛隊に殺されるな」
小田切君は博士のとんでもない勧誘の言葉を聞いて呟く。はっきり言えばモンスターより博士の方が危険なのだとさえ思っていた。
だがその言葉がモンスター達の心を掴んだ。彼等は皆博士と契約を結んだのであった。これは今度は何十体ものモンスターとの契約を達成した。
「よし、これであのオンボロ人民軍を壊滅できるぞ」
「さよですか」
「うむ、ついでにテポドンを改造してだな」
「・・・・・・それだけは止めて下さいね」
何だかんだでモンスター達との契約を増やしていく。そして遂には契約するべきモンスターは残り二体にまでなったのであった。
第三
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ