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天本博士の怪奇な生活
4部分:第三話
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んがいきなり二十歳に若返っちゃいましたよね」
「どうじゃ、若返りの薬じゃ」
「他には空を飛んでスーパーマンになる薬とかもありましたよね。一気にダイエットする薬とか」
「わしの発明はどれも最高のものじゃよ」
「副作用でどうなるかわかったもんじゃないですけれどね」
「人聞きの悪いことを言うな。ちょっと全身が痛くなったり、一ヶ月程寝込んだり、重度の中毒症になったりするだけじゃ」
「だからですよ。誰も実験を受けようとしないのは」
「悲しいことじゃ。進歩には犠牲が付き物じゃというのに」
「そんなのだからテロリスト扱いされるんですよ。それでこの薬を犬と猫に飲ませるんですよね」
「うむ」
「じゃあ。今から飲ませますね」
「頼むぞ」
「それじゃあ」
 小田切君は肉と魚にそれぞれ埋め込んで飲み込ませた。暫くすると異変が起こった。
「どうじゃ!?」
 博士は興味深そうに犬と猫を見る。
「大きくなったか!?怪獣みたいに」
「やっぱりそんなこと考えてたんですね」
「大きくなるからにはそこまでならんとな。それで所々を手当たり次第に壊していくのじゃ」
「そのうち自衛隊どころか正義の味方まで来ますよ。それで」
「うむ」
 二人は動物達に注目する。そして起こったことは。
「あら御主人様」
「はじめまして」
「むっ!?」
「あれっ!?」
 何と犬と猫は巨大化するどころか言葉を話したのであった。これは博士にとっても小田切君にとっても予想外の出来事であった。博士は目を丸くさせていた。
「言葉を話すとな」
「これはこれで凄いですけど。博士」
 小田切君は博士に顔を向けて尋ねる。
「巨大化するんじゃなかったんですか」
「ううむ」
 博士はそれを見て首を捻る。流石に考え込んでいた。
「薬の調合を。間違えたかのう」
「そうなんですか」
「まあよい、これへのデータは取っておる」
「はい」
「早速厚生労働省に話してみよう。これは高く売れるぞ」
「厚生労働省にもマークされていませんでしたっけ、博士って」
「そんなこと知ったことではないわ」
 今更日本の官公庁の何処にマークされようと大したことではない。博士にとってはプランクトンより小さなことであった。
「ところで御主人」
 犬が博士に尋ねてきた。
「僕達の名前。どうするの?」
「うむ、名前か」
「僕がつけますよ」
「何で君がじゃ?」
「どうせ博士だとイヌガンテスとかネコシンカとかそんな名前でしょう?そんなの冗談じゃないですよ」
「フン、面白くない」
「僕達も嫌だから」
「じゃあお兄さんお願いね」
「ああ、わかったよ」
 そして犬はタロ、猫はライゾウと名付けられた。タロはタロ君、猫はライちゃんと呼ばれるようになった。なお博士の薬は厚生労働省に博士の開発したもの
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