人形-マリオネット-part3/残酷な真実
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た。結局召集をかけられたため、ハルナがどこへ行ってしまったかについては流れるままに、サイトに任せることにした。
アンリエッタもこの場にサイトがまだ来ていないことに目を丸くしていたが、ある重大な事情ゆえにハルナの捜索に向かったことをムサシが告げたことで納得した。
しかし今回はルイズたちUFZだけでなく、トリステインの正規の軍人や貴族も同席しての会議。いくら怪獣や異星人に対抗するために編成された部隊隊員に任命されたとはいえ、本職の軍人たちと違ってまだ子供に見られがちの集団だ。当然彼らのルイズたちへの視線は重く、あからさまに「なぜこんなところに子供が…」などと見るものも少なくなかった。それにムサシの姿を見て一部の貴族たちが、彼の代わった格好を見て疑わしげな目を泳がせていた。
だがその中の一部に、ギーシュの父であるグラモン元帥が混ざっていたようで、息子の思わぬ登場に元帥は目を丸くしていたらしい。同時にギーシュや元帥の顔を知る者は、彼ら子供とはいえ陛下から何かしらの使命を負かされているのだろうと見て、何も言わなかった。
「では陛下、会議を始めてくだされ」
「はい。全員、どうかご静聴を」
アンリエッタが全員に注目を寄せる言葉を言い、会議が始まった。
現在トリステインが抱えている問題。それはやはり連日の怪獣災害やレコンキスタの工作による被害状況が真っ先に上げられた。さらにその災害を引き起こした犯人の一部がレコンキスタとして集まっているアルビオン大陸への侵攻の準備も必要を迫られていた。
だが、まだトリスタニアの市街地が復興作業中で、敵国へ責めようにもこれまでの怪獣災害でのダメージが深く残っていることもあり、滞っておるのが明白だった。軍を退役したヴァリエール公爵にも参加を呼びかける声が届くのも無理もなかった。理想としては、レコンキスタから結果的に奪取した軍艦と飛行機械…改造レキシントン号改めロイヤル・ゾウリン号とジャンバードを動かすことができればよかったのだが、魔王立アカデミーの技術をもってしても、この二つのオーパーツがあまりにオーバーテクノロジーすぎて殆ど解析ができていない。これにはアンリエッタは、サイトも気にしているシュウの存在が必要と見ているが、連絡がまだ来ない以上宛にすることができなかった。
「やはり傍観者のままであるゲルマニアに、敵の脅威の高さを訴え、連合軍の編成を求めなければなりませんね。例の二つの船の解析と稼動方法を突き止めなければ」
「現在も使者を向かわせていますが、説得に難航していると連絡がありました」
「なら、私が今度は直接向かってその危険性を説くことを年頭に置かねばなりませんね」
以前、アンリエッタはゲルマニア現皇帝アブレビト三世と結婚することでトリステインとの同盟の架け橋にされかけたことがある。それもゲルマニアが積極的に既存の貴
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