人形-マリオネット-part3/残酷な真実
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から立ち上がる。
「もう平気かい?」
「もう大丈夫です。これくらいでへこたれません。ルイズからもたまにどうでもいいことでぶったたかれたり怒鳴られたりもしますし」
「あ、そ…そうなんだ」
サイトが、ルイズからたまにえらい目に遭わされると聞いて、ムサシは渇いた笑みを浮かべる。何か嫌な想像をして引いたようだ。
すると、サイトの腕のビデオシーバーから、リリリリ…と着信音が鳴り出した。
「ビデオシーバーが…?」
「サイト君、その通信機は?確かこの世界じゃ、電波を使った連絡はできないはずじゃ…?」
ムサシからの問いにサイトは、そういえば彼にこれのことはまだ話していなかったことを思い出した。
「これはシュウって奴が…あ、俺たち以外のもう一人のウルトラマンに変身する奴なんですけど、あいつが繋いでくれたんです」
「君以外にも、まだもう一人ウルトラマンがいるのか…」
「けど、あいつここしばらく連絡が取れてなかったんです。本当なら、今もここにいるはずなんですけど…」
深刻な様子のサイトに、よほどのことがあったことを、ムサシは察した。
「取り敢えず開いたらどうかな」
「はい」
サイトはビデオシーバーを開き、今度こそあいつであってほしいと願う。
前回これを開いたとき、あまりにも衝撃的で不気味な文面が表示された。
ア レ ハ 警 告 ダ
リッシュモンの事件で、突然頭上から落下したガラスでハルナが足を切ったときだ。
シュウからのメッセージにしては冗談にも程があるし、あいつがこんなことするキャラには思えない。
だとしたら一体…?
「サイト君?」
名前を呼ばれ、サイトははっと顔を上げる。あの不気味な警告文を思い出して少しボーッとしていたようだ。
「あ…なんでもないっす」
誤魔化すように言いながら、サイトはビデオシーバーを開いた。
そこには…来てほしくなかった文面が表示されていた。
オ 前 ハ 大 切 ナ モ ノ ヲ 失 ウ
「!?」
サイトは顔を真っ青にした。
以前より、あまりにも衝撃的で不気味な文面が表示されていた。シュウからのメッセージにしては冗談にも程があるし、彼がこんなことするキャラには思えない。
だとしたら一体…!?
サイトの青ざめている様子に、只事ではないことを悟り、ムサシもビデオシーバーの画面を見る。
「大切なものを失う…?」
ムサシでさえ、その不気味な警告文に強い警戒心を抱く。
サイトを狙う誰かが、彼を挑発しているのか?
その時だった。
「大変よ!」
ルイズとモンモランシーがサイトたちの部屋に向かう大慌てでやって来た。そして、次の彼女の言葉は今のサイトを強く刺激した。
「あなたたち、ハルナを見なかった?」
「ハルナ
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