人形-マリオネット-part2/狙われた少女
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
い…それを約束したのは他ならぬ…お前自身じゃないか
「そ、それは…」
この世界をどのように言うかはともかく、確かにサイトに一緒に変える約束を取り付けたのは自分だ。その根本にある…『サイトへの想い』を糧に。
――――やることは一つだ
――――あの女から力づくで奪い返してしまえ
「ルイズさんから…奪い返す?」
――――そうだ。あの娘の目の前で、奪ってしまえばいい。お前にはそれができる
――――サイトを操り、想いのままに動かせば、お前の彼への思いは成就される
「あ、操る…!?何を言ってるの!そんなことしたって、意味が…」
――――今のお前の手で、一体どうやってあいつを振り向かせるというんだ?
「そ、それは……」
――――安心しろ。別にサイトの命を奪うとかそういうつもりじゃない。あくまで、サイトを取り戻すため
「 …ここは…!なんで…!?」
ハルナは気がつくと、ある一室の部屋に…いや、さっき自分に用意された女子用の部屋に立っていた。いつの間に!?まるで何かの意思によってワープさせられたような感じだ。
常識的にありえない現象にハルナは更なる恐怖を覚える。
―――今更躊躇うことないさ。今まで、何でもやってきたじゃないか?
「!?」
そのとき、ハルナの脳裏に…覚えのないはずの記憶が過ぎった。
夜のトリスタニアの裏路地にて、屋根の上から路上にいるシュウと相対している記憶…
壮大な草原の広がる大地の上で、三人の巨人が自分の前にいる記憶。
山岳地帯の近くの町の中央で、さっきの記憶の中の銀色の巨人と、傍らに花の化け物をおいた状態で相対する。
花の化け物が爆発を起こし、街を破壊し火の海に飲み込ませていく記憶。
極めつけは…
見覚えのないはずの夕暮れの湖の畔、サイトとルイズ、ギーシュ、モンモランシー、そしてシュウがいる。
これは…一体いつの記憶?こんな光景は見たことないはずなのに…
しかも気がつけば、自分は彼らに向けて黒い塊を投げつけていた。地面に落ちた途端に、それは爆発を起こしてサイトたちを襲った。
そして…自分は怪しい光…いや、闇に自らの身を包み込んで…
「や…いや……!」
ハルナは知らないはずの記憶が頭の中に流れていくうちに、頭を両手で押さえ、それらの記憶を振り払うように首を振り回した。
「違う!私はこんなことしていない!」
浮かび上がる記憶を頑なに否定する。
信じられない、信じたくない。
実はタルブ村でサイトに発見される前に、
自分がサイトたちを襲って…この世界に仇なしていたなんて…!!!
−−−何を怯えている。これが…
不気味な声はハルナに、誘うように語り続ける。
ハルナは視線を部屋に置い
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ