暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part2/狙われた少女
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レコンキスタの暴威を見過ごすわけに行きませんから」
アンリエッタはサイトからの問いに頷いた。
「その戦争には、我々も当然参加するのですね」
「ええ、女王である私はまだしも、本来ならあなたたち学生を戦争に行かせることは私とて心苦しいのですが、現状を考えてそうも言っていられません。
現在、残存している将たちを使って軍を再編成中です」
アンリエッタも相手が人間のみならまだ遠慮を考えていたが、レコンキスタは怪獣を操り、異星人とのつながりがあることは明白。野放しにしては、また圧倒的な力でトリステインを…いや、ハルケギニアの全土へ侵略し、多くの悲劇をもたらすことは明白だ。そのため、アンリエッタはついにアルビオンへの侵攻を決意したのだ。
戦争、それはサイトにとっても、ルイズにとっても決して好きになれない単語だ。たとえどんな理由があろうとも、本来人類が現実に起こしてはならないもの、それが戦争…史上最悪の殺し合いである。だが、アンリエッタの言うことも理解できるし、真っ向から反対できない。レコンキスタはワルドをはじめとした者たちにより、これまで卑劣な策謀を用いてトリステインを蹂躙しようとした。
しかしルイズにとってこれは、自分を幼い頃から変わらず友人としてみてくれたアンリエッタに報いるチャンス。サイトにとっては、自分の世界を食らおうとした侵略者を止め、奴らの傀儡にされているアルビオンを解放する機会でもあった。
ただ…
(そのために、戦争で人が犠牲になっていくのか…)
人間同士だろうと、異星人同士だろうと、本来戦争…というか戦いそのものはあるべきじゃない。かつての自分や、ワルドの裏切り直後の惨劇、そしてミシェルの最期のような悲劇しか生まないのだから。
「それと、侵攻の前に気になる情報が入りました」
「気になる情報…ですか?」
ルイズが尋ねる。
「もしかして、またあの異星人ってやつらが…?」
マリコルヌが不安を募らせる。ケムール人に誘拐され、ボーグ星人たちにサイボーグにされかけたときのトラウマが恐怖をよみがえらせる。
「何を怯えているんだ。貴様は女王陛下の意志の元、この部隊に配属されたのだぞ。もっと毅然としたらどうだ」
そんな彼に、アニエスがじろっとにらみを聞かせ、マリコルヌは彼女の目から発せられるプレッシャーに思わずビクッと身を震わせた。ちょっと前の自分なら、平民のクセに生意気な!と高慢な態度を示せたのだが、最近はそんな虚勢を張ることもままならない。
「まぁまぁ、誰だって怖いものさ。最初のうちくらい多めに見てやったらどうだい」
「いつまでもそのようでは、敵に足元を掬われかねん。却下だ」
ジュリオがマリコルヌに助け舟を出してあげようとするが、アニエスはすかさずもっともなことを言って却下してしまう。
「それで、いったい何があったんですか?」

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