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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第245話
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「――――ルーファス君。確かに君の言う通り”改変された世界”によってエレボニアが衰退する事は”アルノール家”としても悔しい話だ。だが、同時に今回の件はエレボニアにとって良い機会になったとも思っている。」

「な―――何故です!?他国の侵略によって多くの兵達の命が奪われた所か広大なエレボニアの領地が半分以上削り取られ、更には『ハーメルの惨劇』を公表する事によってエレボニアの社会的地位は地に堕ちるというのに、エレボニア皇家の一員である殿下は何故それらの事が”良い機会”になったと仰れるのですか!?」

オリヴァルト皇子の答えを聞くと信じられない表情で声を上げた後厳しい表情でオリヴァルト皇子を睨んで問いかけた。



「フッ、決まっている。私が愛するエレボニアが美しく生まれ変わる良い機会になったからさ。」

「!?」

「君も知っての通り、今までのエレボニアは多くの腐敗した貴族勢力によって支配され、平民達はその支配によって苦しみ続けて来た。更には”革新派”が現れた事で同じ国の者達が互いを敵視し、極めつけは他国の領地欲しさに自国の領地の民達を虐殺し、その虐殺の責任を他国に押し付けて戦争を仕掛けた件―――”百日戦役”だ。」

「「「……………」」」

オリヴァルト皇子の話を聞いたレーヴェとヨシュア、プリネはそれぞれ目を伏せて黙り込み

「だが今回の件――――内戦を勃発させ、メンフィルに戦争を仕掛けられる元凶になり、更にはカルバードと領有権争いをしていたクロスベルにまで下克上をされてエレボニアの領地が奪い取られる隙を作ってしまった原因の一端になってしまった事によって”貴族派”、”革新派”共に双方の権威は地に堕ちた。」

「………つまり結果的には双方の勢力の権威が地に堕ちた事で双方の勢力はエレボニア皇家である”アルノール家”の名の元に一丸となり、協力してエレボニアを復興しなくてはならない状況になってしまった事がエレボニアにとって”良い機会”だと仰りたいのですか……?」

オリヴァルト皇子の説明を聞き、オリヴァルト皇子の言いたい事を察したルーファスは厳しい表情で問いかけた。

「否定はしない。だが、”そんな事よりも重要”なのは”戦争回避条約”によって『ハーメルの惨劇』を世界中に公表する事によってエレボニアはようやく”ハーメル”の民達とリベールに対してエレボニアが背負ってしまった女神も許し難き”大罪”を償える事だ。」

「!?」

しかしオリヴァルト皇子の口から出た予想外の答えを聞いたルーファスは驚いたが

「君の言う通り『ハーメルの惨劇』を世界中に公表する事によってエレボニアの社会的地位は地に堕ち、『西ゼムリア通商会議』のような国際会議でもエレボニアの立場は非常に弱いものになってしまうだろう。――――だが、逆に
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