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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第245話
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ためにリィン達に危害を加えたのですから、ルーファス卿が”改変された今の世界”について指摘する”資格”はありません。」

「そしてリィンも言っているように、オレ達は本来出会う事がなかった人々――――プリネ達を始めとした異世界の人々とも交流を結び、”本来の歴史”では決して知る事が無かった様々な事を知る事もできましたし、”本来の歴史”では救われなかった人々も救われました。だから”改変された今の世界が間違っている”とはとても思えません。」

「皆さん………」

「ふふっ、これもまた”改変された世界”による影響なんでしょうね。」

「間違いなく”本来の世界のZ組”より成長しているだろうな……」

エリオットやラウラ、ガイウスの主張を聞いたプリネは微笑み、サラ教官とトヴァルは苦笑しながらリィン達を見守っていた。

「ですが確かにルーファスさんの言う通り、キーアさんの因果操作によって本来失われる事がなかった多くの命が失われる事になり、クロウやルーファスさんを含めた多くの人々の人生が狂わされました。だけどそれは決してキーアさんだけのせいではありません。そのような事になってしまった原因を作ったルーファスさん達も責任の一端を背負っている……―――違いますか!?」

「貴族連合の”総参謀”であった事で貴族連合内ではカイエン公に次ぐ権力を持っていた貴方ならばカイエン公達に内密でメンフィルがエレボニアとの戦争を踏み切るまでの間に求めていたエリス返還を含めた要求の実行をできたはずです。―――エレボニアが衰退し、貴族連合軍から多くの犠牲者を出してしまった事で責められるべき人物は自らの野望の為に先程挙げた事を実行しなかったルーファス卿―――いえ、ルーファス・アルバレア。貴方もカイエン公やオズボーン元宰相同様その一人であり、エレボニアを混迷と衰退の道へと導いた”逆賊”です!」

「…………ッ……!」

「ふふっ、私達にとっても耳が痛い話ね。」

「ハッ、よく言うぜ。」

リィンとエリゼの正論に反論できないルーファスは表情を歪め、苦笑しながら呟いたクロチルダをクロウは鼻を鳴らして呆れた表情で見つめていた。

「―――二人の言う通りです、兄上。エレボニアの衰退もメンフィルとの戦争によって出てしまった多くの犠牲者達や兄上がメンフィルに処刑された事も、元をたどればメンフィル帝国から猶予を貰っていた上その実行が可能な立場でいたにも関わらずメンフィルの要求を呑まなかった兄上も責任の一端を担っています。兄上が言っている事は”空の女神”の指摘した通りただの責任転嫁です。」

「ユーシス…………」

静かな表情で自分を見つめて指摘したユーシスをルーファスは驚きの表情で見つめた。するとその時オリヴァルト皇子が一歩前に出てルーファスを見つめて口を開いた。

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