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77幼き整合騎士
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は己のスキである」
「それって………」
「あの方の教えですよ」
「そしてアインクラッド流の教えでもある」
突然倒れるフィゼルとリネル。その後ろには先ほど倒されたはずのユウキとキリトが立っていた。
解毒の神聖術を唱えていたキリト達によって毒を無効化されたフィゼルとリネルはあっさりと二人に倒され逆に毒によって動きを封じられた。三人は更に上を目指し進んでいた。
「……それならそうとはやくいってよ二人とも!!」
「悪い悪いでも敵を騙すならまず味方からって言うだろ?」
キリト曰く、ここまで来るのに全く人がいなかったのに急に出てくるなんておかしいから警戒してたとのこと。
「それにしてももうすぐ五十階なのに誰も出てこないね」
ユウキの言う通り二十九階でフィゼル達の襲撃を受けてからここ、四十三階に着くまで一切敵は何も仕掛けてこない。
「それほど五十階で待ち受けている敵が強いってことだろ」
ついにたどり着いた五十階。今までの階層と違い五十階は大きな一つの広間で出来ているみたいだ。
「いくぞ……」
ユージオとキリトが扉を開ける。広間に明かりはなくただひたすらに暗闇が広がっているだけだった。三人が奥に進んでいくと一番奥で何かが光った。その瞬間暗闇に包まれていた部屋に明かりが灯る。
「よく来たな罪人達よ……我が名はファナティオ・シンセンス・ツー。そしてここにいるのは我が配下四旋剣だ」
二十九階
キリト達に無力化されたフィゼルとリネルに一人の人物が近づいてきた。ーーニルラ・シンセンス・スリー。整合騎士の一人だ。
「情けぇなぁ・・ま、でも相手が悪かったな」
笑いながら二人の頭を叩くニルラ。
「やつらなかなかの実力者だよ。多分あの人と同等かそれ以上・・まぁそれも三人揃ってやっとの話だけどな」
それだけ告げるとニルラは上の階層へと歩いていく。
(どうやら時間切れのようだあの方がこの事を嗅ぎ付けた・・あの方の黒飛竜は特別だ・・後数時間・・・それで全てが終わる)
ダークテリトリー
荒野が広がる大地に一人の人物が立っていた。足下には多くのゴブリンと数人の騎士や女性、更には筋肉質な体をした人が倒れている。彼らを僅か10分足らずで倒したのは目の前にいるたった一人の人物だ。
「・・・フィゼルにリネル、エルドリエとデュソルバートもやられたか」
その人物が口笛を吹くと黒い飛竜が現れる。その人物は飛竜にまたがるとセントラル・カセドラルに向かって飛んでいった。
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