快進撃
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ップ!」
今度は尾から水流を放ち、一気にミミロップに肉薄する。それをミミロップは自身の膝でいともたやすく受け止めた。
「ルリの攻撃を簡単に……」
「さあいきますよ、おんがえし!」
接近した状態から、ミミロップはその両耳でマリルリを殴り飛ばす。『おんがえし』はポケモンのトレーナーに対する忠誠度が高いほど威力を発揮できる技で、今のは間違いなく最高ランクの威力だった。
「もう一度アクアジェット、今度は後ろから回り込んで!」
「そう上手くいきますかね?」
マリルリが再び尾から水を放ち、旋回してミミロップの背後を取ろうとする、が――マリルリは身体を曲がり切れず、あらぬ方向に突っ込んでしまった。普段ならこんなことはありえない。
「ルリ、どうしたの!?」
「どうしたの!?と聞かれれば答えてあげるが世の情け。私のミミロップは先ほどねこだましと同時に『仲間づくり』を使っていました」
「……仲間づくり?」
「この技の効果は特性を入れ替えるのではなく、相手の特性を自分と同じにする……この効果により、マリルリの特性は『力持ち』から『不器用』に変わりました。ここまで言えばわかりますね?」
「そういうこと……」
マリルリは特性『力持ち』を奪われたから攻撃を簡単に受け止められた。そして、『不器用』になったことで自分の技をうまくコントロールできなかったというわけだ。
「そして見せてあげましょう、本当の私のエースの姿を……ミミロップ、メガシンカです!」
ネフィリムの首にかかるエメラルドが輝き、ミミロップの体が緑色の光に包まれる。より筋肉を発達させた美しい肢体を持つ姿のメガミミロップの登場だ。
「これで止めです、とびひざ蹴り!」
「避けて、ルリ!」
ミミロップが助走をつけ膝を突き立てて突っ込んでくるのを、マリルリは避けられなかった。そのまま壁に叩きつけられ、戦闘不能になる。
「……お疲れ様、ルリ」
「さて、これでお互い残り一体ですね」
「頼んだわ、ラティ!」
「ひゅううん!」
ジェムの相棒、ラティアスが姿を現す。見たことのないポケモンにネフィリムは目を瞬かせた。
「珍しいポケモンを連れていますね……そんな子を従えるとは、さすがダイ君です」
「……ママ、こっちみないで自分のバトルに集中して」
自分の息子に向けた視線から逃げるように頭を振るダイバ。それもそうですね、とネフィリムは視線を戻し、再びカウントが始まる。
「ラティ、サイコキネシス!」
「させません、影分身!」
ラティアスの目が光り、メガミミロップの体を念力が捉える前に影分身で姿を眩ます。複数体に増えるメガミミロップを見て、ジェムはラティアス
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