アポカリプス
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「マキナ……?」
「だってさ、言ってる事はともかく、やってる事はただの洗脳や人殺しじゃないか! それこそ管理局の全体主義がイモータル風になってるだけで、突き詰めれば自分達の邪魔者を排除してるだけ。いかにもって顔で平和の使者ヅラしてるけど、結局のところ世界を管理、支配するのが管理局か銀河意思かの違いしかない。これを笑わないでどうするのさ!?」
「いや、管理局は次元世界の秩序のために行動してるから……あ〜でも今はその理念も薄くなってて説得力が全然無いね……」
管理局に属している者として、マキナの言い分に訂正を加えようとしたフェイトだったが、ニダヴェリールやフェンサリルで管理局がやらかした事を考えると、その言い方も尤もだとつい納得していた。そんな彼女の迷走は露知らず、マキナは反論を続ける。
「平和だとか秩序だとか偉そうにのたまってるけどさ、選んで殺すのがそんなに上等か? 自分勝手な都合で他人の故郷を焼き払ったのが許されると思う? 正直イライラするんだよ、そんな風に『世界秩序のために頑張ってる私エライ!』みたいな考えで人殺しを正当化されたら。私からしたら、管理局も銀河意思も同じに見える。自分と違う存在を……相手を認められない、違う事を受け入れられない考え方こそが世界を終わらせるんだ。相手が自分と同じになれば良いとか、それって自分が相手に合わせられない事に対する安易な逃げ道にしか聞こえない。まぁ極端な話、人間とアンデッドは相反する存在だから、まるで互いの手を取り合わせようとするこの言い方にも無理があるのはわかってる。でも、それならそれで折衷案でも出せばいいじゃん。そんな考えすら出てこない時点で、私にはあんた達の言葉が空虚にしか感じられないっての!」
ビシッと指をさして断言するマキナの姿に、ジャンゴ達どころかポー子爵もつい呆気にとられる。だがジャンゴもフェイトもアギトも、彼女の言葉に込められた意志に同意し、思わず微笑む。
「それとね、なのは。私はマザーベースで意思を見せたあんたを認めた。オリジナルとかクローンとか知ったこっちゃない、目の前にいるあんた個人の心意気に力を貸そうと思ったんだ。……ウルフドッグは野性味が強いため警戒心も強いが、仲間と認めた者とは家族同然の関係を築ける。ここまで共に来て今更、私が離れるとでも思うなよ?」
「マキナの言ってる事には僕も同感だ。僕は昔のなのはを知らないけど、ここにいるなのはが大事な仲間だって事に変わりは無いよ。なのはが本当は何者だろうと、僕は決して裏切らないから」
マキナとジャンゴの心からの言葉。それを受けて先程から俯いてたなのはは……、
「……はは」
静かに笑った。ゆっくりと顔を上げた彼女の目は、強く優しい力を宿していた。
「ほんと……かなわないなぁ。二人にそこまで言
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