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第六十六話 宇宙艦隊副司令長官を代行することになりました!!
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ろう。」
という主戦論は主だった艦隊司令官たちからは出なかった。ここ数年の連戦連敗が彼らを慎重にしていたからである。むしろその論は政界の一部から出ていたのだった。現在の議長のピエール・サン・トゥルーデは和平交渉が一応は無事に終わったこと、迎賓館襲撃の際の責任を考慮して既に年末での引退を表明しており、それに伴って評議会を解散することとなり、総選挙が実施されることになっていた。その後任の座を巡って水面下で争いが始まっていたのである。その意を汲んだ艦隊司令官たちだけが声高に主張していたが、誰もその論には乗ろうとしなかった。
「なぜですか!?物資、精鋭、そして艦艇がそろいきれば帝国本土に対して全面的に攻勢に打って出ても良いでしょう。仮にそうしなければまたじわじわと帝国軍に侵略され続ける日々が戻ってくるだけですぞ!!」
第六艦隊司令官にはウィラ・デイマン中将に変わって、新たに赴任したジョゼフ・ベシエール司令官が声高に叫んでいた。彼は38歳で艦隊司令官に就任したが、国防委員長のトリューニヒト議員と仲がいいと言われている。最近とみにそう言った人物が艦隊司令官の枠を埋め始めていた。
ブラッドレー大将は鼻を鳴らしながら、傍らの列席者たちを見た。ドワイト・グリーンヒル宇宙艦隊総参謀長、ジュノー・ベルティエ宇宙艦隊副参謀長(総参謀長補佐)はシドニー・シトレの片腕の人物である。二人とも遠征には反対の人物だった。
そして、統合作戦本部戦略部長のジェームズ・ニミッツ中将はシャロンの上司である。彼は日ごろからシャロンの案、通称「イーリス作戦」をよく聞いていてその詳細案を熟読していることもあって、遠征よりもむしろ帝国軍を領土内部に引きずり込んで包囲第殲滅をする案を主張した。
イーリス作戦はいわば原作の帝国軍の迎撃作戦を「同盟版にアレンジ」したものであったが、その方法は、回廊に近い有人惑星、帝国軍侵攻ルート途上の有人惑星の住民及び糧食、物資をことごとく退避させたのち、小規模な勝利を敵に蓄積させつつも、本隊は重厚布陣をもって徐々に最深部に後退し、あらかじめプランしているいくつかの仮想戦場の一つに誘い込むと同時に後方を遮断。増援艦隊は増援艦隊をもって帝国領土方面から敵を半包囲し、長距離砲撃と誘導ミサイルをもって敵を圧迫し続け、兵糧弾薬の消耗しきった敵に主力艦隊をもってとどめを刺すというものである。この構想の主眼は「敵との決戦を避けること。」と「数個艦隊を追って敵の補給線を徹底的に遮断する。」というものである。いわば主戦派が理想としている艦隊決戦主義に反するものであるが、シャロンは一向に気にしなかった。そんな陳腐な理想など1ディナールにもならないと思っているからである。
「だが、どうやって帝国軍の、それも主力艦隊を誘い込むのだ?これまでのところ同盟領内に侵入した帝国軍はコルネリアス1
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