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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十六話 宇宙艦隊副司令長官を代行することになりました!!
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す。私はそれを登ったにすぎません。」
ラインハルトが言った。謙遜の裏に傲慢さが隠れているのではない。ラインハルトは本心からそう言ったのである。彼は謙遜したのではなく、事実を並べ立てていたのだった。それをもう一歩踏み込んで考察すれば、彼の本心が、純粋な欲求が垣間見えたかもしれない。すなわち、
「作戦立案から戦闘指揮まで俺がすべて全軍を統括してみたいものだ。そうすればリッテンハイムの反乱など一か月を待たずして鎮圧して見せるものを。」
という彼の言葉が聞こえたかもしれない。もっともメルカッツ提督もウェリントン伯爵も、そしてイルーナもまた彼の本心を探求しようとはしなかった。前の二者はそこまで思い至ることはできず、後者はラインハルトの思いを既に知っていたからである。
「私の容体については医師に聞いてもらえばわかるが、端的に言えば3週間は絶対安静だとのことだ。」
3週間も!?という言葉が期せずして3人の口から同時に飛び出した。1週間程度ならまだしも3週間も対峙しっぱなしでは作戦遂行に重大な遅れが出てしまう。
「3週間も滞陣するなど不可能です。小は戦機を逃し、中は全軍の士気を下げ、大はブラウンシュヴァイク公やミュッケンベルガー元帥らにどう思われることか・・・。」
ウェリントンめ、逆だろうとラインハルトは心に呟いた。ブラウンシュヴァイク公やミュッケンベルガー元帥の心情などこの際はどうでもいいことだ。要はカストロプ星系を制圧すればいいのである。そのためには戦機と兵たちの士気こそが肝要だ。
「そこでだ、私はミュッケンベルガー元帥とブラウンシュヴァイク公に電文を打とうと思っている。これ以上の別働部隊総司令官及び宇宙艦隊副司令長官の職務遂行は難しいと。」
驚愕する3人だったが、心のどこかではこの処置があることを予期していた。3週間も総司令官が動けないのであれば軍は軍として機能しない。誰かが代行しなくてはならないのだ。メルカッツ提督は少し首を動かしてラインハルトを見た。
「ミューゼル大将、この役目、卿が引き受けてくれんか?」
「小官が、ですか?」
意外そうにラインハルトが瞬きをした。面喰ったときにラインハルトがよくやる癖である。
「しかし、よろしいのですか?正規な手続きを踏まなくとも。帝都にはまだ上級大将閣下や小官よりも先任の大将閣下らがいらっしゃいますが。」
そう言ったのは、後々非難を受けいわれのないことで失脚するのではないかと恐れたのである。ラインハルトらは失脚することそれ自体を恐れてなどいないが、そうなることでアンネローゼらを取り戻すに足る地位と実績が離れ去ってしまうのを、そしてアンネローゼ救出に到達できる道が閉ざされてしまうのを恐れたのだった。
「帝都に残留しているのは、軍政に長じた人間で実戦経験は乏しい。主戦場にいる高級将官たちは華々しい武勲を
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