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おぢばにおかえり
第三十七話 三年生なのでその五

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「あそこはまた別格よね」
「学園の中に動物園とか博物館があるのよね」
「そうなの、学部も一杯あって」
 大学のそれも高校の学科もです。
「もう凄く広くて人の数も違うの」
「学園都市みたいな感じ?」
「そうかも、あそこは」
「宗教学部もあるのよね、大学に」
「天理教のコースもあるわ」
 他には仏教やキリスト教、イスラム教もあります。仏教も各宗派のコースがあります。学校の中にお寺やキリスト教、天理教の教会もあります。
「あそこだけおぢば以外にもようぼく、教会長さんの資格も貰えるの」
「それで何でちっち高校もそこにしなかったの?」
「やっぱりおみちのことはここで勉強したかったの」
 このおぢばで、です。
「何ていってもここからはじまったから」
「だからなのね」
「そう、ここに帰ったの」
 高校、大学に通う為にです。
「それで寮にも入ったの」
「というか寮はもう基本でしょ」
「奈良県以外からとなるとね」
「そうよね」
「寮のことが一番不安だったわ」
 正直に言うとです。
「怖い先輩がいていじめられたりしないかって」
「私もよ、寮に入るとなるとね」
「先輩も先生もおられて」
「先生のことも心配だったけれど」
 よく寮の先輩のことを聞いていたからです、学校特に運動部の上下関係の厳しさは有名だと思います。
「先輩がね、やっぱり」
「それで心配してたけれど」
「そう、けれどね」
「ちっちのお部屋長池先輩だったから」
「凄くよかったわ」
 今でもこう思っています、とても優しい人でしたから。
「あの人でね」
「長池先輩今も慕ってるわね」
「だって凄くいい人だから」
 あんないい人はいないです、しかもびっくりする位美人さんですし。
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