一話 士郎、異世界に立つ?
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何処でせう?」
街中の商店街は沢山の人で賑わっている。
明らかに人じゃない人も混じってるけどあれも人の一種らしい。エミリアの説明によれば『亜人』だそうだ。
例えば、そこの狼男。
確かに体格は人間ぽいけど見た目は人間ではない。人間にはない、狼の様な毛並みや牙。あんなので噛まれたら骨ごと抉られそうだ。
例えば、すぐそばの武具屋で自慢の武器と防具を見せびらかしている巨人族。普通の人間よりふたまわりほど大きい肉体にパワフルな筋肉。あんなので殴られたら一発で失神するだろう。
とまぁ、この『世界』ではそんな非現実が普通らしい。
俺が何故、ここが別の世界なのか解ったのかって?
そんなの簡単だ、ここは非現実的だからだ。
答えになっていない結論に疑問はない。これは確実に言えるのだから疑問に思う必要はないのだ。
魔術も存在しないとなるとここの世界は元の世界とは勝手の違う世界……と思ったけどこの世界にも魔術的なものは存在するらしい。
それが、『魔法』
魔法と言えば元の世界なら魔術の上、失われた技術とまではいかないが魔術とは比較にならないほどの力を秘めた異能だ。この世界の魔法をまだ目の当たりにしてないので何とも言えないが、もし、仮にこの世界の魔法が元の世界と同等のポテンシャルを秘めているのなら────────。
想像するだけで恐ろしい。
俺の魔術なんて魔法と比べてたら屁の河童。魔法の前ではなんの役にも立ちはしない。
第五次聖杯戦争のキャスター 『メディア』の魔法を思い出す。
あれは人の身で成せる技ではない。
あんなのをこの世界の住民が、バンバン撃てたなら「お家、帰るん」と言い残し、この場を去っていただろう。
だが、やはりこの世界にも才能は重要なものであるらしく。全ての人間が魔法を使える訳では無いらしい……ふぅ、安堵です。
殆どの人間は魔法を使える程度のキャパシティを備えているそうだが、教える人もいなければ自ら率先して学ぶ者も余り居ないそうだ。
なんでも、魔法の発動代償は自身の『魂』を削るらしい?
エミリアは小さい子供に絵本を読んであげるように。
「魔法って言うのわね、二つの方法で使えるの。
一つは自身の魔力【オド】を対価に発動する方法と。二つ目は微精霊の力を借りて発動する方法」
「基本的にはその二つだね」
パックは付け加えるように言った。
「で、魔法の種類もあってね。
これは見せた方が早いかな」
「そうだね、実際見てみないと分かんないかもだしね。そうだ、ならついでにシロウの属性も見極めてあげるよ」
「属性……?
へぇ、ここにもそんなのがあるんだな」
以前、遠坂に調べられた時は【剣】って言われたけどこの
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