暁 〜小説投稿サイト〜
どうやら俺は二次元の世界に迷い込んでしまったらしい?いえ、これは現実ですよ夕練さん!
はい、これは夢ですね。解ります。
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たけど。まぁ、変に弄られるよりはいいので俺は携帯電話を取り出し。
 「いいよ、赤外線でいいよね」
 「はい、それとラインもやっているのであれば教えて欲しいです」
 「OK、ちょっと待ってね」
 ラインを開き、自身のIDを見せ……いや、QRの方が楽か。俺のラインIDが記されたQRを表示させ一ノ瀬に差し出す。
 「ありがとうございます」
 一ノ瀬は自分の携帯で俺のラインQRを読み込み、表示された俺のラインをタップし、友達登録した。
 「練練……さん」
 「変なライン名だろ」
 「いえ、そうとは思いません。
 夕練さんの名前から因んだものですね」
 「そうそう、これなら珍し過ぎて名前を忘れられないと思ってね」
 「忘れる?」
 「いやさ、高校入学当時にクラスの奴ら全員とライン交換したんだけど誰が誰だか分かんなくなった事があるんだよね」
 「だから、自分の名前に因んで自分は夕練だとアピールしてるんですね」
 「その通り、それからずっとこのライン名なんだ」
 まぁ、そのお陰で誰からも名前を忘れられてないんだけど。
 俺の名前……俺自身はそんなに思ってないけど他の奴からすれば目立つ名前らしく、よくキラキラネームってからかわれる。好きでこんな名前になったんじゃない! って弄られる度に言ってるけど俺はこの名前を気に入っている。小さい頃は名前で散々、弄られたけど今はいい思い出だ。
 が、余りにキラキラネーム過ぎると名付け親も、その子供も恥ずかしいのでキラキラ過ぎる名前は控えよう。
 もしかしたら近い将来、アンタの息子は裁判所に訴えるかも知れないので覚悟しろよ、クソ親父。
 俺は自分の名前を気に入っている。
 だが、名付け親は許さない。
 この矛盾の意味を理解できる奴は俺と同じ境遇の人間だ。今度、一緒に裁判所に行こう。
 「お、これ一ノ瀬さんのラインだよね」 
 携帯画面に表示された……なんて読むんだろう?
 「一ノ瀬さん、これなんて読むの?」
 「霞ヶ関(かすみ)です」
 「かすみ? へぇ、これでかすみって読むんだ。てか、本名だね。字は違うけど」
 「はい、私の場合、ライン友達は数える程しかいませんので」
 「いや、うん、ごめん」
 「何故、そこで謝るんです?」
 「いや、その、ホントごめん」
 今時の高校生の戦闘力【コミ力】はラインの友達数で分かる。別に、少なくてもいいけど多いに越した事はない。俺の場合だと……200人ちょい、リア友とゲームで知り合った奴ら、家族と親戚その他もろもろと。周りの奴らより、ちょびっと多いかな程度だ。
 だが、そのちょびっとが適用されない一ノ瀬からすれば「友達、少ないですけど何か?」的な感じだよな。
 ちらっと一ノ瀬に目をやる。
 携帯の画面をマジマジと見て彼女は。
 「───
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