暁 〜小説投稿サイト〜
どうやら俺は二次元の世界に迷い込んでしまったらしい?いえ、これは現実ですよ夕練さん!
はい、これは夢ですね。解ります。
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ちの高校の特待生で学費を免除されてるいるエリートで、この高校始まって初の五教科満点を記録している天才……あれ?
 俺ってそんな有名人の名前を忘れてたの?
 いやいや、今はそれより────。
 この目の前の現状をどうにかせねば。
 ────絹の様な長髪。
  動く度に揺れる白髪────。
 細くて綺麗で触れたら溶けてしまいそうな雪の様だ。
 ……あぁ、そうだった。
 新たに思い出す、一ノ瀬のこと。
 一ノ瀬 霞。
 この高校で一握りしかいない特待生の一人で偉業を成しえたエリート。
 それだけで高ステータスなのに────────一ノ瀬は。
 
 「どうか……しましたか?」
 
 可愛かったんだ。
 反則だろ、勉強できて頭脳明晰で可愛いってさ。
 いや、勉強できて頭脳明晰って対して意味変わんないような……って違うだろ!
 「大丈夫ですか? さっきから様子がおかしいですけど」 
 「大丈夫だ、問題ない」
 問題ないわけないけど、とりあえず問題ない。身体の熱は引かないけど物事を考えられる程度には頭も回り始めた。
 「その……一ノ瀬さん?」
 「はい、なんでしょう」
 「君は、そのぉ……先程、俺に告白を…………なさいましたですか?」
 「えぇ、告白しました」
 ごめん、やっぱ無理だわ。
 改めて言われると頭の中真っ白色シンフォニーを通り過ぎてお花畑になっちまう。いかんいかん、冷静に取り乱すな……これはあれだ。
 そう、実は今日はエイプリルフールで「嘘っだぁよ〜ん」って展開になってそれから小言で「コイツ、マジで本気にしてたのキモ」って言われる展開だ!
 「お返事は?」
 「へ?」
 「ですから、お返事は?」
 考える暇を与えてくれないのか。
 そんなの急に言われてもなんて答えればいいか……。
 はい、いいえ。
 たった二つの選択肢。どちらを選ぶ?
 俺はこの娘の事を何も知らない。
 そもそもなんで俺なんかに告白してきたんだ?
 尽きぬ疑問に悩まされる。
 な、何か言わないと……閉じた口を開けようとするけど口は開こうとせず、俺は黙りを決め込んでいた。
 それでも一ノ瀬は俺の返答を待ち続けている。俺の目を見つめ、彼女は返答を待っているのだ。
 それなら男の俺が返す言葉は決まっている。
 「────はい」
 そしてこの一言で俺達は恋人の契約を交わした。
 刹那の一瞬とはまさにこの事であろう。
 その瞬間はものの数秒の出来事だったんだろうけど俺はその一瞬を数時間にも感じられたし、ほんの一瞬の事にも思えた。
 恥ずかしさなんて消えていた。
 あるのは言葉に出来ない感情と、この感覚を知っている心だけ……。
 「では、よろしくお願いします」 
 止まっていた俺の時間は止めていた張本人の言葉で
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