第17話 遭遇
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「士郎さんが如何いった人・・・・・・ですか?」
少し時間を遡って士郎が百代に会っている頃、ティーネとリズの2人が双六系のテレビゲームで遊んでいる葵達とシーマの4人に聞いて来た。
「如何してそんな事を?」
「そ、その、一緒に暮らしていて、士郎君が如何いう人か未だに掴めきれなくて・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
質問された葵達だが、彼女の本心は見え透いていた。
何せ頬を朱に染めているので、士郎に惹かれ始めているのは容易に想像できたからだ。
そして毎度おなじみに「またか・・・」と、誰かが呟いた。
それを聞いていたシーマが逆に2人に質問する。
「では今の2人にとって、シロウはどの様に見えるのだ?」
「私達には・・・・・・」
「年下なのに・・・・・頼れる大黒柱の様に器の大きい方に見えますけど・・・」
「ならばそれで良いではないか。それとも、それだと都合が悪いのか?」
「いえ、そう言うワケでは・・・」
何とも煮え切らない態度の2人に何か言おうとしたシーマだが、昨夕感じた魔の気配に突如として立ち上がる。
「ど、如何したんですか?」
動揺する2人だが、真剣な顔つきをするシーマの顔を見て、ゴールデンウィーク前の士郎と同じ真剣な顔つきとかぶった様に見えた葵達は、瞬時に悟った。
「行くの?シーマ」
「うむ。恐らくシロウも向かっているだろう。お前たちはスゴロクを続けていろ。故に、アルバ。余の代わりを頼んだ」
「ふむ?」
偶然気まぐれで来ただけのスカサハに、シーマは自分の代わりに葵達と遊んでくれと頼みこむ。
しかしスカサハからすれば、流石に今着た瞬間にそれを察しろと言うのは難しいモノだった。
「では留守を頼んだぞ?」
だがシーマはスカサハの疑問に取り合うどころか気づきもせずに、疾風の如く居間から去って行った。
そして残されたスカサハは突如として閃く。
「今の世の中何が起きるか判らぬ故、これから私対お前たちの組手でもす――――」
『却下!!』
ちょうど今来たばかりのエジソンと葵達が、スカサハのいと恐ろしき提案を躊躇いなく断った。
「ぬぅ」
4人の反応に影の女王は若干拗ねた。
−Interlude−
軍神ラミー・ルイルエンドは類稀なる鬼才を十二分に磨き上げ、戦闘者として完成しており、その実力を以てその戦場の全てが手の取る様に把握してきた上で蹂躙して来た。
その世界最強の傭兵は、川神山山頂から市を俯瞰する。
『・・・・・・・・・・・・フン』
そうして容易に見つけることが出来る。目当ての人物が。
艶やかな黒髪長髪の自他ともに認知されている美少女武人、武神川上百代だ
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