第17話 遭遇
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そこに、アステリオスの背中に幾つもの剣が突き刺さった。
「ぐっ!?」
「剣!」
「何!?」
三者三様別々の反応をする間もなく、剣が爆発する。
「ぐぉおおおおおおおぉおお!!?」
背中に突き刺さっていたものだから、アステリオスは直撃を受ける。
更に爆風により煙が立ち込めているこの時を狙い、セイバーは入り口近くに向かう。
「行かせ、何っ!?」
それを阻もうとアヴェンジャーがセイバーに攻撃しようとしたが、煙を突き払う幾つもの剣の切っ先に気付いた。
「なっ、めるなッッ!!」
それらを黒炎で燃やし尽くすが、セイバーの行動を逃してしまった。
そして煙全体が晴れると、セイバーの横には赤髪の少年――――衛宮士郎がいた。
「マスターの言っていたこの町の魔術師か!」
「よくもアステリオスを・・・・・・許さないッ!」
アステリオスを傷つけられた事により、全身を覆う様にヒカルの体から憤怒の焔が噴き出る。
しかしそれをアヴェンジャーが止める。
「待て、ヒカル。此処は引くぞ」
「何でっ!?」
「お前の力は有限だ。此処で見境なく力を使えば完遂できないぞ?」
「でも・・・・・・でもっ!」
「だが提案はしても決めるのはお前だ、どうす、っる!」
アヴェンジャーがヒカルとアステリオスを庇う様に前に立って、黒炎で士郎達の攻撃を迎撃する。
そして今の状況に対して、何とか自分を落ち着かせる。
「――――判り・・・まし、た。引きましょう・・・」
「よし」
「逃がすとでも?ソードバレル、一斉掃射っ!!」
「フン」
アヴェンジャー達を逃がすまいと士郎が宙に投影して出現させた剣群を放つが、それらは目標に当たる事は無く、標的が士郎達の目の前で光に包まれると同時に消えて行った。
「なっ!」
「消えた!?」
慌てて掃射した剣群を消す士郎。
ホントに消えたのかと、その後暫く周囲を捜索するが、結局見つかる事は無かった。
「・・・・・・・・・・・・」
そして士郎達はもとより、アヴェンジャー達もついぞ最初から最後まで気づかなかった。
この一幕を誰にも気づかれる事なく、ビルの上から見ていた赤い外套に身を包んだ暗殺者に。
−Interlude−
士郎達から逃げ遂せた1人と2体の居る拠点内では、セイバーに助けられる事叶わず激痛などと言う表現では生易しいと思えるほどの痛みに悲鳴を上げながらアステリオスに喰われていた。
そしてそのアステリオスの傷をヒカルは癒すように擦る。
「ごめんねアステリオス。痛いよね?痛かったよね?」
そしてヒカルの体から、無意識に炎が幾つも灯っていく。
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