第17話 遭遇
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だがそこで、思わぬ人物も必然的に見つけてしまった。
彼女と共に駆けている衛宮士郎である。
『ッッ!!』
ラミーの鎧はある理由で自分で着脱することが出来ないのだが、この鎧は特殊で、ラミーの薄暗いどの様な感情であろうと吸収して力として変換する事が可能なのだ。
故に、どれだけ醜い感情を発しようと、鎧のおかげで誰かに気付かれる事は一応ない。
『――――身の程知らずがッ・・・・・・!!』
だが至近距離であれば声音から気付かれる事もあるだろう。然程気付かれること自体は問題ないが。
兎も角、目当ての人物を見つけたラミーはその場を跳んで一直線で宙を駆け抜けていく。
その速さたるや迅雷の如し。
それをたまたま見かけた者は言うだろう。
昼間から流星を見た、と。
−Interlude−
2人は現場に急行していた。
その内1人である百代は足を進めながらも士郎の横顔を窺う。
「・・・・・・・・・・・・」
士郎の横顔は、百代が今まで幾度か見た事のある真剣で凄みのある顔つきだった。
不謹慎ながら、普段の顔とは違うからこそ、そのギャップに胸が熱くなり頬が紅潮して行く。嫌でも意識してしまう。つまりカッコイイ。良い男に見えてしまうのだ。
(こんな時に何考えてるんだ私は・・・!?)
そう、自分を叱咤しようとした百代に、突如として士郎が制止する。
「止まれっ!」
「ッ!?」
士郎の制止に百代が止まろうとする時とほぼ同時に、進行方向先の少し離れた地点が突如何かが落下したような衝撃と轟音が発生し、土煙が舞う。
落下した何かの威力により、コンクリートの地面は砕け散る。
流石に異変になれている近隣住民も、昼間からの轟音に騒ぎ出して来た。
そんな中土煙から全身鎧で覆い尽くし仮面を被る怪人が現れた。
「こ、こいつは・・・?」
(何処かで・・・・・・)
士郎はこの怪人の風貌に僅かに心当たりがあるのか、思い出そうと努める。
だが百代は士郎の様に警戒せずにいる。
何時もよりはレベルが高いがその程度の挑戦者かと。
百代から見て、その怪人からは大した気を感じられないからだ。
「アンタ挑戦者か?」
『・・・・・・・・・・・・』
「悪いが私たちは今忙しいんだ。戦いなら後で相手になるから、少し何処かで時間でも潰してきてほしいんだが?」
『それはそれは。しかし私には関係ないな』
「・・・・・・・・・・・・」
変声機でも仮面に仕込んでいるのか、男か女かもわからない声で無礼千万を宣う怪人に百代はこめかみを一瞬だけ動かした。
挑戦者の中には礼儀を重んじる者も居れば、無礼者も居る。
そして後者に対する百代の
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