第2章 第1話 怨みの恨みの憾み
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追いつくことは疎かその姿を見ることすら叶わない」
そうルイスは自分に言い聞かせ続けていた。
そんなルイスの前に2つの光が見えた。
「父さん…母さん…」
今までは光の粒が周りに漂いそれから声が聞こえていた。それがこの2人でははっきりとその姿が見える。
『ルイス』
「……」
『俺たち2人はお前にガッカリだよ』
「……」
『兄のレイは天才、それに比べてお前はどうだ?角は短い、髪は青い、成長は遅い、魔法は使えない…お前のどこに良い所がある?』
「………」
『お前が生きていて何がある?』
「………は」
『お前なんて生まれて来なければ良かったと思わない日なんて無かったよ。お前のせいで村での俺たち家族の印象が悪くなった、疫病神以外の何でもないんだよお前は』
「……は」
『無理やり連れてった森の中で魔獣に襲わせたのに何故死なずに帰って来れた?!川に投げ入れたのに何で溺れなかった?!いつもいつもお前の食事に毒を入れていたのにどうして何ともない?!致し方なく直接殺そうと首を絞めたのにどうして死なない?!何度も何度も刺したのにどうして死なない?!火の中に入れてもどうして死なない?!そして…どうして泣かないんだよ!!お前は何なんだ?化け物だよお前は…どうしてお前なんかが生まれるんだよ…どうして俺たちを苦しめるんだよ…俺たちが何をしたって言うんだよ!!!』
「は…はは……は、は、……」
言い終えた時、2人の光が消えた。ルイスは膝をつき頭に手を置きながら乾いた笑いを零していた。
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