第八十話 準決勝
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そして魔法は命中した。
さすがに全ての雷とはいかなかったがそれでもHPを大幅に削った。
ブラッド「この、! 魔法とは腑抜けたか、貴様!?」
アーサー「腑抜けたも何も魔法が汚いやり方なんてお前の固定観念だろうが。 固定観念は壊すに限る。」
これ戦場では常識。
暗黙の了解は守るが、戦闘の固定観念など邪魔なだけ。
セオリーなんて時代と共に変化するものだ。
ブラッド「そうか! なら、これをされても文句を言うなよ!」
アーサー「ぐあっ!? 目潰しかよっ!?」
何も見えない。
目潰しナシは固定観念じゃなくて、暗黙のルールだろうが!
世界共通の!
いや、現実世界だけか。
アーサー「がっ!?」
背中に衝撃が走り、地面に叩きつけられたのを感じる。
ブラッド「フハハハハハハ!!」
アーサー「調子に乗ってんじゃ無ぇぞ、コラァ!!」
ブラッドの気配目掛け蹴りを繰り出す。
が、受け止められる。
ブラッド「流石だな。 視覚を潰されてもここまで正確に攻撃をしてくるとは。 だが、これならどうだ? 知りがたき事、陰の如し。」
ブラッドの気配が完全に消えただと。
ブラッド「陰は真っ向勝負では使うことの無い技だ。 貴様はこの状況、どう対応する?」
ブラッドの声が聞こえるが、出所が分からない。
アーサー「ぐっ!? がっ!」
腹と顎に衝撃を受け、後ろに跳ぶ。
完全にブラックアウトした視界の左上にあるHPバーが減っている。
部位欠損のバッドステータスはアイテムを使わなかった場合、五分で元に戻る。
もうそろそろ一分経つくらいだ。
残り四分、このままで耐えられる訳が無い。
ブラッド「どうした? 流石に万策尽きたか?」
アーサー「バカ言え。 今、考え中だ。」
この状況で頼れるのは聴覚。
だが、気配を完全に消された今、出来ることは無い。
・・・いや、何も四分も待たなくて良いかもしれない。
一つ思い出した事があり、それを確かめるために腰のポーチ内を探る。
アーサー(あった! 多分これで合ってるはず!)
そう考えると同時にそれを地面に叩き付ける。
ブラッド「がっ!? 目が! 何も見えん!」
やったぜ、ビンゴだ。
俺が使ったのは閃光弾。
効果時間は一つにつき、一分。
この前行ったクエストの報酬で取り合えずポーチに入れておいたのを思い出したのだ。
もちろん爆発の瞬間に目を閉じていれば効果は無い。
アーサー「ハッハッハ! 目潰し返しだ! ざまぁみやがれ!」
嗚呼、デュエルトーナメントの準決勝がこんな戦いで良
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