ガンダムW
1509話
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「んん……ちょっと、何……」
W世界で得られる技術や、どこの勢力に接触するかといった事を考えていると、そんな声と共にベッドで眠っていた凛が起き上がる。
「何だよ、凛。もう少し眠らせてくれても……」
そんな凛の覚醒に伴うように、綾子も目を覚ます。
凛? 以前は名字で呼んでたと思うんだが……まぁ、聖杯戦争から数年経ってるんだし、その数年を二人一緒に過ごしてきたと思えば名字じゃなくて名前で呼ぶようになっていてもおかしくはないか。
そうして起きた2人は思い切り寝ぼけた様子で周囲を見回し……最初に俺に気が付いたのは、初めに目を覚ました凛ではなく、綾子の方だった。
凛はと言えば、未だに事態が理解出来ていないらしく、周囲を見回している。
……そう言えば、凛は以前から朝に弱かったよな。
今は別に朝眠っていた訳じゃないんだから、すぐに起きてもいいんだが。
そんな風に考えていると、俺の方を向いて信じられないといった様子で絶句していた綾子が恐る恐る口を開く。
「アクセル……だよな? 夢とかそういうのではなくて、本物の、あたしの知ってるアクセル・アルマーだよな?」
「アクセル!?」
そんな綾子の言葉に、一瞬前まで寝ぼけていた様子の凛が鋭く呟く。
……俺の名前で一瞬にして我に返るのは、喜んだ方がいいのか?
ともあれ、本格的に意識を覚醒させた凛は急いで綾子へと視線を向けると、次に綾子の見ている方……俺の方へと視線を向け、目を大きく見開く。
「アクセル……」
呟くと同時に、凛の目の端から涙の粒が零れ落ちる。
そして、綾子の方もそんな凛に流されるかのように涙がこぼれ落ちた。
幾ら何でも、このままじっとしている訳にはいかないだろうと判断すると、座っていた椅子から立ち上がる。
「久しぶりだな、2人共。まさか、こんな場所で会うとは思ってもいなかったけど」
「……馬鹿……本当に馬鹿なんだから……アクセルが会いに来るのが遅いから、私達がアクセルを探しに来る方が早かったじゃない」
「全く……私も凛も、どれだけ苦労したと……思ってるんだよ……」
ベッドの上に上半身を起こして涙を流している凛と綾子を、そっと抱きしめる。
そんな俺の態度に、2人は泣き止まず、それでもしっかりと俺を抱きしめ返す腕に力が入る。
それこそ、もう二度と俺を離さないと、そう言いたげに。
そのまま3人で抱きしめ合って少し経ち、ようやく落ち着いた様子の凛がそっと涙を拭って唇を重ねてくる。
凛の唇を受け止め、凛の舌と俺の舌がヌメヌメと絡み合う。
そのまま数分キスを続け、俺と凛が離れるとお互いの唇を銀糸の橋が繋ぐ。
そして続いては綾子とのキス。
こちらも同様に舌を絡ませ、数分。
お互いに銀糸で繋がる。
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