暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part1/暗躍する宿敵
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た。だが、家族の愛を確かめたことで、彼女は家族との絆に気づき、救われた。
(心を救う…か)
ムサシは言っていた。相手を救うためには、何よりも相手を救いたいという『己の心』が大切なのだと。ルイズと彼女の家族のやり取りを見て、ヒントがそこにあるのではないだろうかと思った。
「では、ハルノさんもお気をつけて」
カトレアは視線をムサシの方に傾けて見送りの言葉を送った。
「はい、見送りありがとうございます」
「……」
しかし、ルイズのこともそうだが、カトレアのムサシを見る視線はどこか寂しげだった。
「ちい姉様?どこかお体の具合いでも…」
「あぁ、なんでもないわルイズ。心配しないで」
いち早く気づいたルイズがカトレアに尋ねるが、カトレアは誤魔化すように笑った。
「では公爵、そしてご家族の皆様。また後日お会いいたしましょう」
「はっ、陛下もお気をつけて」
最後にアンリエッタが公爵たちに一時の別れの挨拶を済ませ、リトラはサイトたちを乗せて飛び立っていった。



「サイト君どうだい?リトラの乗り心地は」
「まあ、悪くない…」
リトラの背にに乗ってトリスタニアに向かう中、ジュリオはサイトににこやかに尋ねてきたが、サイトはジュリオとあまり話したくなかったので適当に返した。
「…」
ルイズは上空から、遠くなるヴァリエールの地を見下ろした。幼い頃は、『ゼロ』である自分にとって一種の牢獄のようにも思えた。けど、今ほど故郷がいとおしく思ったことはなかったかもしれない。
「ヴァリエール夫妻から、ルイズのことを預けてもらえてよかったわ。
なにせ、片方はあの『烈風』殿でしたから」
「烈風?」
アンリエッタのほっとした様子に、サイトやハルナが首を傾げた。
「二人にはまだ言ってなかったわね。
私の母様は、かつて魔法衛士隊のマンティコア部隊の隊長だったのよ」
「ええ、私もサイトさんが公爵の特訓をお受けしている間、お話を聞きましたが驚きましたね。あの伝説のメイジである『烈風カリン』殿だったなんて」
「ルイズさんのお母さんって、そんなに凄い人だったんですか?」
どうやらこの国では元々かなり有名な人だったらしいが、地球人であるハルナやサイトは知らなかったこと。ハルナがルイズたちに尋ねると、アンリエッタがそのことについて一つ教えてくれた。
「もう30年以上も昔ですけど、かつてこの国の貴族であったエスターシュ殿が乱を起こしたことがありましたが、その乱をたった一人で鎮圧なされたことがあるのですよ。他にも一人でドラゴンの群れをやっつけたとか、ゲルマニア軍と国境付近で小競り合いになったときも、彼女が現れたと聞いて逃げ出すものが続出したとか」
「ひ、一人で!?」
「そうそう、オーク鬼に襲撃された都市の救出、火竜山脈のドラゴン大事…私、子供の頃あの方の
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