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おぢばにおかえり
第三十七話 三年生なのでその三

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「そこがね」
「真面目で私らしい」
「結構いい加減に考えてる人も多いじゃない」
 将来のことをというのです。
「どうにでもなるって」
「そうした人もいるかも知れないけれど」
 私はもう決まっているからです、家を継ぐことが。それで旦那様を迎えることもです。
「それでも私はね」
「だからそう考えてることが真面目でちっちらしいし」
 またこう言ってきました。
「いいと思うわ」
「いいのね」
「だって将来のこと考えてるって」 
 天理大学でおみちのことをもっと勉強してからお家の教会を継いでお婿さんを迎えることがというのです。
「立派よ」
「立派って言われるとね」
「そこまではっていうのね」
「思わないけれどね」
 そこまではです。
「だって物心ついた時から思ってることだから」
「天高に来たことも?」
「大体ね」
 本当に高校はここにしようと思っていて両親にも言われていました、成績が追いつかないなら学園高校を考えていました。
「おぢばの学校にって」
「実家離れることも覚悟してたの」
「確かに凄く不安があったわ」
 お父さん、お母さんそれに妹達と離れて寮で一人暮らしをすることはです。
「どうなるのかって」
「そうよね、私もだったわ」
「けれどね」
 私は入学の時から今までを振り返って友達に答えました。
「先輩は皆いい人達だったし」
「それが一番よかったかしら」
「一年の時はね」
 本当にこのことが凄く大きかったです。
「有り難かったわ、先生もいい人達ばかりで」
「ええ、私中学まで公立だったけれど」
 この娘が言うには公立の学校では、です。
「先生に変な人多かったから」
「公立の学校だとそうなの」
「こんな人よく社会人でやっていけるわね、っていう位の性格の人がね」
「具体的にどんな人だったの?」
「そうした人が何人かいて」
 驚いたことにそうした人が一人だけではなかったみたいです。
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