交換
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いので、必要なところだけ突っ込んであとはスルーすることにした。
「シリルのライフポイントになるようなスペルなんかどうかな?」
「ライフポイント?」
おふざけモードから急にキリッとした表情に変わるソフィア。あまりのギャップに驚きを隠せないが、とりあえず気を取り直して話を聞いてみる。
「シリルがやられた時に、代わりにレオンが退場するようなスペルなら、発動しなくても痛手にはならないし。もし使えればすごく効果的だと思うよ」
ニヤッとイヤらしい笑みを浮かべる銀髪の人魚。なるほどそれならと、全員が賛同しレオンのスペルを考えることにした。
第三者side
そして現在、退場者たちが集うその場所にやって来た銀髪の青年は、椅子に座っているいとこの少年と目が合うと、相手が不敵な笑みを浮かべたことに苛立ちを感じる。
「お前のスペル、なんなんだ?レオン」
腰を掛けている少年を見下ろすように問いかけると、レオンはその姿勢のまま視線だけ上げ、それに答えた。
「“シリル交換”。シリルが弱点に攻撃を受けた時に、あいつと弱点を交換するスペルだよ」
弱点を交換する。リオンは確かにシリルの弱点を破壊したが、その瞬間レオンの弱点バッジと二人のバッジが入れ換えられたため、プレイヤーであるシリルではなく、壊れた弱点を持っていたレオンが退場させられる結果となったのだ。
「なんともセコいスペルを考えたものだな」
勝利を確信していただけに隙が生まれ、一人仲間を退場されられたカグラは目の前のちびっ子にそう言う。
「ちょっとセコいですけど、こっちも“レオン” ていう最強の戦力を失ったんだから、お互い様ですよ」
それに対しシリルはそんな挑発は受けないといった様子で冷静に答えている。彼はそれから、全身に力を入れていくと、次第に魔力のオーラが彼を包み込んでいく。
「俺もカグラさんも5スペルはもうない。ここからは正々堂々、魔法で勝負しましょう」
「挑むところだ」
互いに相手を見据え、集中力を高めていく。最終戦の最終局面、二人の魔導士の戦いが始まる。
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