第三話『(校舎)裏へ・・・』
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
月曜日──早朝。
〈駒王学園〉二年B組──ここが俺のクラスだ。
登校した俺がおはようと一言挨拶しながら教室に入って自分の席(窓際の一番後ろ)に着くと、周囲にクラスメートが寄って来る。
『──おっぱい揉みてー!』
いきなり俺に向かって卑猥な事を叫ぶクラスメート男子二人に俺は思わず呆然とする。このクラスに男子は俺とこいつらの計三人だけ。
片や運動神経抜群で見た目は爽やかなスポーツマンに見えなくもない坊主頭だが中学生時代には写真部に所属していた事から〈セクハラ・パパラッチ〉の異名を持つ『松田』。
片や見た目は普通だが女子の体型を見破る事が出来るという眼鏡が本体(笑)で〈スリーサイズ・スカウター〉の異名を持つ『元浜』。
どちらも覗きやセクハラ発言、教室内でエロ本を広げたりなど公然猥褻の常習犯で、二人揃って〈ふたりはパーヴァート〉と呼ばれている(日曜朝にテレビ放送なんてしてないぞ)。
『──うるさい!』
そんな二人の頭を背後から、片手で握った竹刀の一振りでぶっ叩いて小気味良い音を響かせる女子二人。どちらも剣道部所属の美少女剣士。
片や切り揃えた前髪と両サイドを赤いリボンで結わえてツインテールにした茶髪のロングストレートヘアーで背はやや高めで胸の大きい『村山』。
片やボブヘアーの桃色髪に白いバンダナをヘアバンド風に巻いて額を出し背はやや小柄でスレンダー体型で脚が綺麗な『片瀬』。
「うっ……頭が……!」
「脳がぁ……脳が痛ぇ〜!」
「朝から変な事を叫ぶからよ」
「いい加減、行状を改めなさいって」
頭を抱えて悶絶する馬鹿二人に向かって冷たく言い放つ村山と片瀬。
だいたい何時もの光景である。
「つーか、松田、元浜。お前ら、いきなり何なんだ?」
「いや……俺達も普通におはようと言おうとしたんだが……」
「言い間違った……。つい情熱が口から溢れ出ちまったぜ……」
「アホか」
呆れるしかねーわ。
「──あ、イッセーくん。貸したDVDはどうだった? 面白かったでしょ?」
「ああ、感動したぜ片瀬。まさかラストであのラッコが……」
俺は片瀬から先週末に借りたDVDの感想を述べる。
「お前ら、それ何のDVDだ?」
俺と片瀬の会話に割って入る元浜。
「『008 シャコ貝の報酬』よ」
「スパイアクション物だぜ」
「ふーん」
「──よし、イッセー。今度は俺が秘蔵のDVDを貸してやるぜ!」
と、俺の机の上にエロDVDを次々に積み重ねる松田。
「要らんわー!」
「うっわ〜!?(エコー)」
俺は松田を右のアッパーで殴り飛ばした。
──放課後。
俺が教室に残って席に座っていると、教室
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ