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テキはトモダチ
9. 夜の密会の真相 〜電〜
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そうに口をもごもご動かしているが……

「提督、言ってやれ。別に隠すことでもない」
「んー……」
「本人たちはここにはいないんだから大丈夫だ。漏らす者もいないだろう。ここまで大事になってしまったし、イナズマたちには知る権利があるはずだ」
「まぁ……確かにそうねぇ……」

 なんだか誰かに聞かれてはまずい話のようだ。司令官さんは帽子を脱いで頭をポリポリと掻いた後、周囲の資材に一通り目をやった後、私たちに死んだ魚の眼差しを向けて、いつもの調子でポツリと言った。

「赤城と天龍には言うなよ」

 そのセリフの後、司令官さんは真相をポツリポツリと話してくれた。時々扉の方に注意を向け、不意の来客がないことを確認しつつ……

 集積地さんがここに居を構えて、もう2週間ほどになる。その間、集積地さんは子鬼さんを使役して、この鎮守府にたくさんの資材を運んできてくれた。

「子鬼さんたちのおかげなのです!」
『キヤァァァアアア』
「でも電、不思議だと思わない?」
「?」

 私たち艦娘たちとは資材収集の効率が格段に違う集積地さん。その集積地さんが資材を集めているのなら、この鎮守府に貯蔵される資材の量は、それはもうものすごいことになっているはずだった。そして鎮守府運営に余裕ができ、今頃は新しい施設の建設予定や資材貯蔵庫の拡張予定など、潤沢な資材に物を言わせた設備投資を司令官さんは行うつもりだったのだそうだ。

 ところがである。今こうやって周囲を見回してみて私も気づいたのだが、資材が集まるスピードが思ったほど上がっていない。集積地さんが来る前と比べると、確かに資材が溜まるスピードは上がっている。だが、期待されていたほどではない。本当に微々たる上昇だった。

「言われてみれば、資材の量がいうほど増えてないのです……」
「だろ? 大淀に数字で見せられて俺もやっと確信が持てた。資材な、全然増えてないんだよ」
「そうなのです!?」
「なぁ大淀?」
「はい。確かに当初の期待値と比べると、本当に微々たる上昇でしたね。特にボーキサイトの量はまったく増えてません」
「!?」
「純粋に増加しているのは鋼材だけです。弾薬と燃料は微増という感じですが、増加量は誤差の範囲に収まってます」

 その原因は、赤城さんと天龍さんだった。二人は最近、毎日のように激しい演習を繰り広げている。そのおかげで資材の消費量がとんでもないことになり、集積地さんたちだけではスピードが追いつけないのだ。

 特に消費が激しいのがボーキサイト。天龍さんとの対空演習のおかげで、かなりの量のボーキサイトを消費しているらしい。

「天龍の対空戦の腕が上がった証拠と考えればまだ納得は出来るんだが……」

 そのことに気付いた司令官さんは、赤城さんと天龍さんにや
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