9. 夜の密会の真相 〜電〜
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ネームOH! YODOこと大淀さんが私たちに合流したが……つい今しがた驚愕の事実を突きつけられた私たちに、大淀さんを歓迎する余裕はない。
「? ライトニングさん?」
「はわわわわわわわわわわ……ばれていたのです……」
「うう……なぜいつも司令官は青葉の潜伏に気付いて……」
「?」
私達の失態を見ながら首をひねる大淀さんにも、司令官さんの洗礼は容赦なく降り注ぐ。
『そろそろ大淀も合流したかな?』
「ぇえ!?」
『いい加減、下に降りてきなさいよ。お茶もあるしお茶請けもあるよ?』
「そんなバカな……提督……バレ……ぇえ!!?」
司令官さんの言葉を受け、大淀さんは昼間のように両目をぐるぐると回しつつ、両手で頭を抱えてうろたえ始めた。今日だけで大淀さんのいろんな顔を見られてラッキーだけど、そんなことを冷静に考えてられる余裕は今の私にはなかった。
『おーい早くおいでー。お茶冷めちゃうよー?』
「うう……仕方がないのです……」
仕方がない……完全にバレてしまっている以上、隠れ続けることは意味がない。それに……
『別に怒ってないから。3人とも早く降りて来なさいよ』
司令官さんのこの言葉は信用出来る。この人は確かに覇気がなくて無責任だが、その分穏やかで人当たりもよく、声を荒げて怒ることなんてない。降りて行っても大丈夫だろう。
「青葉さん、大淀さん。観念して下に行くのです……」
「ライトニングさん、私はOH! YODOです」
「うう……スキャンダルが……ピュリッツァー賞の夢が……き、恐縮です……」
約一名、変な反応をしているが気にせずに下に降りることにしよう……私たちは、肩身の狭い思いを感じながら下でお茶を準備している司令官さんと集積地さんの元に降りていった。
集積地さんと司令官さんの元に降りてきた私たちを出迎えてくれたのは、困惑と驚愕の入り混じった顔であんぐりと大口を開けている集積地さんと、相変わらず死んだ魚の眼差しで喜怒哀楽のどれとも判別のつかない微妙な表情の司令官さんだった。
「うう……ごめんなさいなのです……」
「イナズマ!? 天井裏にいたのか!?」
「はいなのです……集積地さんが心配だったのです……」
「私が? なぜだイナズマ?」
「まぁ……その辺も踏まえて話を聞こうか」
うう……説明すること自体が恥ずかしいけど仕方ない。私は、事態についていけず両目をぐるぐると回し続けている大淀さんと、ピュリッツァー賞という夢が打ち砕かれて失意のどん底にいる青葉さんに代わり、司令官さんと集積地さんの関係を疑ったことと、その真相を知りたくて今回、資材貯蔵庫の天井裏で二人の様子を探っていたことを説明した。
「ぶっ……私と提督がか……」
「まぁそんなことだろうと思っ
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