9. 夜の密会の真相 〜電〜
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察されているとも知らず、私たちの足の下では、司令官さんと集積地さんの情事が今まさに始まろうとしているのか……。
『頼むよー……溜まってるんだよー……』
これはまたどストレートな……司令官さん、どちらにせよもう少しオブラートに包んだ言い方というのを考えた方が良いと思うのです……それではムードもへったくれもないのです……
『何が溜まってるだまったく……眠いのに毎晩お前に付き合わされるこっちの身にもなってみろ』
『お前しかいないんだよ……』
『まぁ、お前の気持ちは分かるがな……』
ぇぇえええ!? 司令官さんだけでなく集積地さんも悶々として持て余してるのです!?
「これは大スクープですよ。深海棲艦サイドには男性がいるということですかね」
「わからないですけど、少なくとも男の艦娘は聞いたことがないのです……」
『んー……分かった。とりあえず待ってろ。大統領を倒すのはまた明日にする』
『ありがと。んじゃその間にお茶でも淹れて待ってるわ』
『うう……ライデン済まない……今晩はお前と一緒に大統領を倒せると思ったのだが……』
ぇぇええええ!? ついに始まるのです!? 始まっちゃうのです!? お茶を淹れに行ったのだろうか……司令官さんは私たちの視界から消え、残された集積地さんは一通りゲームの操作をした後、ゲーム機の電源を切ってコントローラーを片付けていた。
これはヤバイ。覚悟はしていたつもりだったが、いざ始まるとなると、私の心臓の鼓動が痛いほどに突き抜けてくる。身体が震えてくるし、手に力が入らない。覗き穴を覗いていられない。私は顔をそらし、深呼吸して努めて冷静になろうとしたが、バクバクがそんなことで収まるはずがない。
「集積地さん、ハンモックに寝っ転がりましたね」
なんで青葉さんはそんなに冷静に見てられるのです!?
「青葉さんは緊張しないのです!?」
「スキャンダルには慣れっこですからねー。恐縮です」
「はわわわわわわわ……寝そべるってことは、夜戦の準備万端ってことなのです?」
「恐らくは。準備万端とはいかずとも、やる気満々といったところでしょうか……やはり気持ちは分かるというのはそういう……でもハンモックで夜戦となると大変じゃないですかねぇ?」
それ以上は言わずもがな……しかし本当に二人がそういう関係だったとは……なんだかショックだ……両思いというわけでも片思いというわけでもなく、ただただ爛れた関係だったとは……そしてその片方が私の友達だったとは……
「……あ、司令官が戻ってきますね」
はわわわわわわわ。見たくないけど見たいような……恐る恐る覗き穴を覗こうとして、やっばりやめて……そんなことを何度か繰り返す。でも結局2人の様子が頭に入らない。
「大丈夫ですよ電さ
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