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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#19
MILLENNIUM QUEENV 〜Last Judgement〜
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当たり前に放出している力を受け取り、
それを集束、『融合』 させて高めている。
『し、しかし彼女が集めている力は余りに脆弱なモノ、
そんなモノが幾ら集まった処で……!』
 その自分の予測がすぐに間違っていたコトを、
ヘカテーは想像を絶する光景と共に気づかされる。
 存在しているとも云えない儚き光子、
だがソレが集まってくる場所は、
“この一帯からだけではない” 封絶全体からでもない、
その境界を越えて、遙か、遙か、彼方から……
『え……?』
 オルゴンの感覚を通して見上げた空に、
天河を彷彿とさせる光の流れが在った。
 そしてソレは天空のみならず大気からも大地からも同様の流れを形創って、
エリザベスの躰に取り込まれていく。
 その一つ一つの力は確かに微弱、
しかしその数がその量が、余りにも桁違いに大き過ぎる。
『ど、何処、から……? 一体 “何処から” ……?』
 放心と同時に無意識に浮かんだのは、この地球(セカイ)そのもの。
 その至る場所から、生きとし生けるモノ総べてから、
光の粒子が放散され流れと成り、エリザベスへと集まっていく。
 そしてコレこそが正に、波紋の 『極意』
創世の息吹(ゴッド・ブレス)
 生命の至宝 『波紋』 は、 「破壊」 の為に在らず、
この世界の 『調和』 の為にこそ在る。
 その瞳に映る、虫一匹、草一本、そのスベテに畏敬の念を抱き、
どんな生命も大切に想う精神(こころ)無くして、
この極致に至るコト不可能。
 そしてまた、“自らも自然の一部”
 どんなモノでも、誰かに、ナニカに支えられ、
そうして存在しているコトを真に悟った時、
自ずと自然の方から力を分け与えてくれる。
「人間」 とは、その個々をさしての生き物ではない。
 何千、何万、何億、何十億と集まって一つの 『生命』 だと云うコト。
 そしてその生命が織りなした 『歴史』 も含めて、一つの存在だと云うコト。
 怜悧では在るがあくまで 「個」 に固執する紅世の徒、
ヘカテーにはソレが理解出来ていなかった。
 目の前に立つ女性は、一人であるが “独りではない”
彼女の総力(チカラ)は、彼女自身だけに拠るモノではない。
 その一点、その 「本質」 に於いて、
ヘカテーは完全にエリザベスを見誤っていた。
 そして、その全世界中から集められた生命の光流が、女神を悠麗に彩る。
 漆黒の髪も瞳もそして躰も、眩いばかりの神輝に包まれる。
 莫大なる生命エネルギーを裡に取り込んだ事に拠る
“無限的累乗効果”
 そして生まれる波紋の 『融合』 
 其れこそまさに、永劫の闇を照らす太陽の現し身で在るが如く。
 刳り出される御業は手の平より、しかし大陸を鷲掴みにする程の絶大な|恐懼《きょうく
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