第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#19
MILLENNIUM QUEENV 〜Last Judgement〜
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【1】
“顕れなさい。 『アーサー』 ”
「――ッッ!!」
魔の触手で雁字搦めにされたオルゴンの躯から、
本人の意志を無視して緑青色の力が噴き出す。
折れた骨を、潰れた臓腑を更に執拗に加虐するような凄まじい苦悶が
全身を苛むが動く事は叶わず悲鳴を発する事すら赦されない。
やがて、オルゴンの致命点まで抉り込んで消費された存在の力と
呑み込み蓄えていた人間達の生命が共に綴れ合い、
極大なる形容を創造しつつ在った。
そしてソレこそが紅世の王 “千征令” オルゴンの
『切り札』 で在り、自らその存在を封印した 『禁儀』
鋼鉄の軍勢 “レギオン” を構成する 「四枚の手札」
そのスベテを一挙に開放し「結合」 させ
一体の超巨大な騎士を生み出す。
しかしソレは従属する兵士ではなくその全軍を束ねる
“騎 士 の 王”
彼本来の特技である殲滅を極限まで追求した結果の法儀であるが、
自身の限界を超える莫大なる存在力と、余りに凄まじ過ぎる威力と反動の為
生涯遣ってはならないと固く封印していた。
その消失した筈の 『禁儀』 が、
統世王の肉と最強自在師の手により
白日の下に晒される。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ!!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッッッ!!!!!!
ソノ存在は、半径数十キロに渡る戦場、スベテの者の瞳に映った。
封絶中心部及び北西エリア。
「な、なんだ? ありゃ……」
「アラストールッ!」
「むう……!」
「わぁ、スゴイ、おっきい」
「フフフフ、やりますわね、 “千征令” 」
北東エリア。
「ミス・マージョリー……アレは、一体……?」
「アイツも此処に来てたっての!?
でも、あんなモン召喚するとか何トチ狂ってンのよあのバカッ!」
「お、おい! テメーらの相手はこのオレサマだろうが!
無視すんじゃあねーこのやろう!」
「「うるさい黙れッッ!!」」
「はい……」
南西エリア。
「も、もう、何が出てきても驚かんぞ、ワシは……」
「ぬうぅ、己が存在を代償としこの私以上の顕在を可能とするとは、
その覚悟見事なり、千征令」
フラトン・シンガポール・SPW、ホテル2階。
「何者かが、顕現でもしたのでありますか……
この巨大な存在の圧威、只ならぬコトが起こっているのであります……!」
「大丈夫か!? 淑女!」
「……平気であります。それと、蹌踉めいた所を受け止めるだけならば、
腰に手を回す必要はないのであります」
「
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