暁 〜小説投稿サイト〜
フロンティアを駆け抜けて
逆鱗
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イバの相手は幼稚園児のバーチャルだ。山男はライボルトを。幼稚園児はホルードを繰り出した。

「頼んだわ、キュキュ!」
「……出てこい、ガブリアス」

 バトル開始を告げる鐘が鳴る。どうやらどのバトルも一斉に時間を図るようだ。ダイバとジェム、そしてバーチャルが動き出す。

「キュキュ、連続で火炎放射!」
「ライボルト 十万ボルト」

キュウコンが9つの尾から9条の火を放つ。ライボルトの電撃が相殺していくが、6条までしか打ち消せず残りが体を撃った。

「一発は小さくてもいいわ。とにかく火炎放射よ!」
「ライボルト 充電」


 攻撃が通用したと判断したジェムは更に火球を連発させる。無抵抗のライボルトの体力を着々と削っていくが、10秒たったところで反撃が来た。

「ライボルト 雷」
「っ、上!?」

 文字通りの雷が電気をためていた分強力になって天井から落ち、キュウコンの体に直撃する。キュウコンは悲鳴を上げて倒れてしまった。

「頑張って、キュキュ!」
「きゅ……」

 なんとか立ち上がるが、満身創痍なのは明らかだった。向こうのライボルトは火炎放射を受け続けたとはいえ充電で特防をあげていたためまだ少しは余裕があるように見えた。

「それでは判定に移ります」

もう15秒が立ち、判定が始まる。結果が電光掲示板に表示された。

「キュウコン対ライボルト、『心』はキュウコン。『技』は引き分け。『体』はライボルト……よって結果引き分け」

 引き分けの場合はお互いに戦闘不能になったものとして扱う。ライボルトの姿が消え、ジェムもキュウコンをボールに戻した。この時、ジェムは内心でほっとしていた。もしここでキュキュが勝っていれば体力の尽きかけた状態で連戦することになる。それで手痛いダメージを受けて苦しむのをジェムは恐れていた。
理由は単純で、先のダイバとの戦いで自分のポケモン達を散々痛めつけられたからだ。
「出てきて、ラティ!」

 続けて出すのはジェムの一番の相棒、ラティアスだ。バーチャルはエルフーンを呼び出した。

「フェアリータイプ……なら、サイコキネシス!」
「エルフーン ムーンフォース」

 強力な念力を相手にぶつける。エルフーンの綿毛がくしゃくしゃになったが、あまり大きなダメージではなさそうだった。対して天井からの月の光を具現化したような光線は、タイプの相性も合わさって強烈にラティアスを撃つ。ジェムの中で、メタグロスに痛めつけられた時の記憶がフラッシュバックする。

「あ……ラティ、自己再生!」
「エルフーン ムーンフォース」

 自分の相棒が傷つくことに怯え、回復させるジェム。バーチャルは淡々と攻撃を命じ、回復が追い付
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