ガンダムW
1507話
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考えれば、寧ろこいつらがいてくれて助かったというべきなんだが。
「ああ? どうするも何も、その女2人と金目の物を置いて、お前はとっとと消えろよ。そうすれば見逃してやる」
「……どうしてこうも、同じような事ばかりを言うのやら」
「ああ? 何だって? もしかして俺達とやろうってのか? たった1人で、女2人を庇いながら」
俺の口調が気にくわなかったのか、先頭の男が苛立ちも露わに睨み付けてくる。
そして周囲にいる男の何人かは、懐からナイフを取り出していた。
そんな相手を見ながら俺はその場を立ち上がり、服の内側に手を入れ、空間倉庫から取り出したのが見えないようにしながら拳銃を……それも、かなり大型の拳銃を取り出す。
技術班が開発した拳銃で、口径は何と60口径。
最も有名な最強の拳銃と言われているのが50口径だと考えれば、その口径の大きさが理解出来るだろう。
そのおかげで拳銃の大きさはかなり大きくなっており、射撃の反動も強烈だ。
それこそ、シャドウミラーで訓練を受けて身体強化の魔法を使いこなせるとか、気で身体能力を上げるとか、そんな風にしなければ使い物にはならない。
恐らく、銃を撃った衝撃で肩や肘の関節が外れたり、砕けたりするだろう。
だが……生憎と、俺にとってはこの程度の銃を扱うのは全く問題ない。
そもそも高い身体能力という意味では、混沌精霊としての俺は言うまでもないのだから。
「ひっ!」
その銃口を向けられたチンピラ……最初に俺に向けて凄んできた先頭の男の口から、掠れた悲鳴が漏れる。
ここが日本なら、もしかしたらモデルガンだとでも言い張ったかもしれないが、残念ながらここは日本ではない。
このチンピラ達も俺の持っている拳銃がモデルガンだと、偽物だとは思えないのだろう。
見る目がある。そう言うべきか?
まぁ、本当に見る目があるのなら俺に絡んできたりはしないだろうが。
「おっと、動くなよ」
男達の中でも後ろにいた奴がその場から逃げ出そうとしたのを見て、そう告げる。
そう言われれば、逃げ出そうとした男達も動けなくなり、俺は満足感を覚えながら口を開く。
「さて、これがモデルガンだと思うか?」
一応そう尋ねるも、5人のチンピラは揃って首を横に振る。
……ふぅ、助かった。どうやらこの5人の中に銃に詳しい奴はいないらしい。
この拳銃はシャドウミラーの技術班が、半ばお遊びとして作った代物だ。
つまり、正規の品ではない。
もしこの5人の中に拳銃に詳しい奴がいれば、この拳銃は見た事がない代物だと判断して、偽物だと思い込んでいた可能性もある。
だが幸い、こいつらはそんな馬鹿な真似はしなかった。
「よしよし。……さて、じゃあお互いの立場も理解したところ
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