ガンダムW
1507話
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がそこに転移してきたのとタイミングを合わせるように、凛と綾子がそこに姿を現したのか。
もしこれが、凛の狙った通りの行動ならそれはいい。
けど……もしかしたら、それは俺の行動に巻き込まれて、強制的にこちらに姿を現してしまったのではないか。
……いや、ないな。
俺はすぐに首を横に振る。
何故そう言い切れるのかと言えば、凛が握っていた物だ。
意識を失っている凛にそのまま握らせておくと、うっか凛が発動して妙な事にならないとも限らないので、それ……宝石剣は現在俺の空間倉庫の中に、綾子の使っている物干し竿と共に収納されている。
そう、凛が宝石剣を持っていたという事は、つまりこの空間移動は凛が自分の意志で行った事になるのだ。
……まぁ、平行世界間の移動をしようとした結果俺という存在に引っ張られてこのガンダムWの世界にやってきた可能性は十分にあるが。
ともあれ、凛が自分の意志でFate世界を出て来たのは間違いない。
それも……自分でこう言うのもなんだが、俺に会いに来る為に、だ。
「全く……馬鹿な真似をするな」
呟き、意識を失っている凛と綾子の髪をそっと撫でる。
「ん」
凛の口から微かに漏れ出る甘い声を聞きながら、さてこれからどうするべきかと悩む。
やっぱりさっき考えた通り宿屋……この場合はホテルか? その辺りに拠点を定めるか。
けど、それをするにも金が必要となる。
で、当然ながら俺はこの世界の金は持っていない。
勿論宝石やら金塊やらといった換金性の高い代物は持っている。
そう考えれば、何とか金を用意する事は出来るんだが……問題は、身分証の類もないって事なんだよな。
当然正規の店で宝石や金塊を換金するには、身分証が必要となる。
そういうのがない、いわゆる裏の店といったものも当然あるだろうが、それを探すのにも時間は掛かる。
何より、そういう場所では当然正規店よりも安くなるのは間違いない。
「さて、こういう場合はどうしたらいいと思う?」
そう問い掛けた先にいるのは、見るからにチンピラと思しき男が5人。
俺が現在凛と綾子と共に潜んでいるのは、いわゆる裏通りだ。
人目につきたくなく……正確には連合軍やスペシャルズといった者達の目に付きたくないからこんな場所に潜んでいたのだが、裏通りには当然こういう奴の姿もある。
ガンダムWの世界……いや、W世界であっても、こういうチンピラの類は多いらしい。
コロニーなら、連合が締め付けを行っているからこういうチンピラが多くなっても納得出来るのだが、何だって地球にもこういうのがいるのやら。
まぁ、この手の人種ってのはいつまでもしぶとく生き残っているしな。
それに、こいつらがいるからこの世界の金を入手出来る訳で……そう
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