第1章
旧校舎のディアボロス
第8話 はぐれ悪魔祓い
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の銃創。それ以外はなさそうだな。
だが、悪魔祓いの武器によってできた傷ならおそらく、悪魔であるイッセーには光によるダメージで傷以上の痛みが伴ってるか。
「チミチミィ・・・・・・」
吹っ飛ばした神父が起き上がってきた。
殺すつもりでやったんだが──感触から察するに、剣か銃を盾にしたか?
「これは銃刀法違反、器物破損、家宅侵入で犯罪ですよぉ?」
「・・・・・・てめぇが言うな」
俺は壁に貼りつけられた男性の遺体を見ながら言う。
「ていうかぁ、お外にいた僕ちんの仲間はどうしたのかなぁ?」
「ああ。あいつらなら──」
俺はさっきまでの出来事を思い出す。
―○●○―
イッセーが依頼者の家に上がっていくのを見届けた俺は、持ってきたスポーツドリンクを呷る。
渇いた喉をスポーツドリンクが潤し、適度に疲れた体内にスポーツドリンクの糖分が染み渡る。
「ふぅ──ッ!」
一息ついていた俺だったが、すぐに警戒心を上げた。
「・・・・・・・・・・・・」
一人、二人──いや、三人か。
三人ほどの敵意と殺意が、道の先の暗闇から発せられていた。
ザッ。
暗闇から現れたのは、神父の格好をした男が三人だった。顔は何やらマスクのようなものをかぶっており見えない。
「・・・・・・悪魔祓いか」
この敵意と殺意、たぶん間違いないだろう。
俺は警戒心をさらに深めながら神父たちに訊く。
「狙いはイッセーか?」
俺の問に対し、神父たちは鼻で笑い、懐から拳銃を取り出し、銃口をこちらに向けてきた!
「忌々しき悪魔なら、今頃、家内にいる同胞が滅していよう」
「ッ!?」
「我々の狙いは、悪魔と知りながらも関わろうとする貴様だ!」
「悪魔に魅入られし者よ! 滅してくれる!」
問答無用で拳銃の引き金が引かれる!
「ちっ!」
俺はすぐさま電柱の陰に隠れて、銃弾をやり過ごす。
問答無用なうえに、やり方もずいぶんと過激だな?
まぁいい。そんなことよりも、「家内にいる同胞」って言ったな。だとしたら、イッセーが危ねぇ!
「時間をかけてられねぇな! さっさと片付ける!」
俺は左右の中指にそれぞれ指輪をはめる。
左手の指輪から魔法陣が出現。俺の体を通過すると、制服から黒のロングコートにインナー、ズボン、ブーツにオープンフィンガーグローブという出で立ちになる。いわゆる、戦闘服ってやつだ。
兄貴が賞金稼ぎ用にと特注してくれたものなのだが・・・・・・些か、厨二くさいのがなぁ。まぁ、性能はいいんだがな。
俺は電柱の陰から飛び出し、神父たち目掛けて駆け出す!
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