第56話 家族
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ない物でも見るように鬼の形相を浮かべる御坂を見下ろした。
「初めましてだね御坂美琴。僕はゼツだよ。サソリとは同じ組織に属していてね色々とやったもんだよ」
ゼツは鋭利な樹木をしまうと掌からモニターを出現させる。
モニターには、サソリがスサノオを使ってミサカを傷付けている映像が流れた。
「!!?」
「サソリもこの実験の協力者だよ。あのクローンに傀儡を仕込んだのも実験の為さ......」
サソリが!?
そ、そんな
そんなの嘘よ!
「君は知らないだけさ......サソリは殺人鬼だからね。目的の為なら手段を選ばないよ」
モニターをしまうと黄色い光りを放つ瞳を御坂に向けた。
「サッサト行クゾ」
「まあまあ、御坂美琴の事も考えなよ......仲良くなったクローンがこれから殺されるんだからね。さぞ、心が痛むよね」
「......!?」
ゼツが御坂の顎を触りだした。
「そうだ......『かくれんぼ』をしようか。僕達が消えてから1分後に君に掛けた術が解けるようにしておこう。実験の場所を特定して止める事が出来ればクローンの命は助かるよ。ね、常盤台のエースさん」
御坂の髪が蒼色の電撃を放出してゼツ目掛けて電流を流した。
「オット......」
背中の棘が伸びて避雷針の役割を果たし、御坂の電撃を回避した。
「それじゃあ......ゲームを始めようか。御坂美琴、頑張ってね」
白ゼツは印を結ぶと、手に持っていたミサカの頭部の眼にチャクラが溜まり、時空を捻じ曲げ始める。
「お姉さま......ごめんなさい......ミサカは大丈夫で......す」
今にも泣き出しそうな顔をしながら、ミサカは風影の傀儡ごとゼツ達と時空間忍術により一点に凝縮されて行った。
御坂は自分の不甲斐なさに身体を震わせた。
クソ
クソクソーー!?
待ってなさい!
必ず後悔させてやるわ!
やり場の無い怒りは電撃となり、御坂を中心にバチバチと電流が発生する。
足元に転がる携帯電話はずっと前から通話のままであった。
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