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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第56話 家族
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け始めた。
「何でしょう?」
「いいからジッとしていなさい」
カチャカチャと御坂が外套の袂付近にカエルのバッジを付け、少し離れて見栄えを確認している。
「こうして見ると結構アリって気も......」
少し自分のアイディアに酔いしれながら誇らしげに眺めていると
「いやいや、ねーだろ!とミサカはお姉さまのセンスに愕然とします」

右手を振ってナイナイアピールをするミサカの隣で口をあんぐり開けた風影の傀儡も呼応するかのように右手を振ってナイナイした。

「なっ!何おう!!じょっ、冗談よ冗談。ちょっと試しにつけてみただけ」
内心傀儡の動きに嫌悪感を抱きながらも羞恥心が上回り、御坂は顔を赤くしながらカエルのバッジを回収しようと手を伸ばしたが......

パァン
と傀儡の手が御坂の手を弾いた。
御坂の手がジンジンと痛む
「......」
御坂は再度回収にチャレンジするがミサカの前に移動した傀儡が叩き伏せるように御坂の手を叩く。
「くっ!!」
パパパパパン!
高速でバッジを取ろうと腕を何回も伸ばすが全て滑らかに操られた傀儡の腕に弾かれた。

「何すんのよっ!!いってぇ」
両手が紅葉のように赤く腫れた手を自分の前に持ってきながら怒るように大きな声を出した。
「ミサカにつけた時点でこのバッジの所有権はミサカに移ったと主張します。あと、傀儡さばきが上がりました」
「センスないって言ったじゃない!」
「いえ......コレはお姉さまから頂いた初めてのプレゼントですから」
ミサカは外套に付けられたカエルのバッジを摩りながら伏し目がちに言った。

「!?」
予想外の反応に御坂は思わず心臓が高鳴った。
何だろう......これ?
一緒に猫とじゃれて
一緒にアイス食べて
缶バッジ取り合って

これじゃあ
まるで本当に......家族じゃないの!

「もうちょっと、マシなものはなかったのかよ......とミサカは本音を胸の奥にしまって嘆息します」
「やっぱ返せーーーっ!!」

こういうマイペース加減は師匠(サソリ)譲りみたいね
このままじゃあ、ラチがあかないわね
とりあえずサソリに.....

携帯電話を取り出してサソリの番号に掛けた。
耳元では、コール音が鳴り響いた。
暫くすると取る音が聞こえたので
「あっ!サソリ?ちょっと良いかし......」
電話の先では、恐らく想像以上にコダゴタしているらしく複数の人の会話が聞こえてきた。
『これどうなってんだよ!急に鳴ったぞ!?』
『電話ですわよ!何で知りませんのー!?」
『知るか!』
『そこに耳当てて......違う違う!逆逆!』

あー......しまったわ
そういえば、サソリにメールの説明はしたけど電話の説明してなかったわ

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