第56話 家族
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「いや、悪いけどアイス食べている場合じゃ......」
御坂が断るようにアイスを持ち上げるが
隣にいる暁の外套を着たミサカは、舐める事はせずにガツガツと力強く食べていた。
「濃厚でいてくどくなく、後味がさっぱりした甘さ......牛乳が良いのは当然ですが、研ぎのいい和糖を使わなければ、この風味は出せません。コーンはクッキーを砕いたクラスト生地を意識したものですね」
そして、高速で食べ終わると中年男性に親指を立てて真剣に褒めた。
「グッジョブです!何処かの師匠よりも気が効きます」
「はは、ありがとうよ。夫婦は別れりゃ赤の他人だが、姉妹の血は一生繋がったままだ」
中年男性は一仕事終えて車へと乗り込んでいく。
「ウチのカーチャンも稼がないと......赤の他人になっちまうかも......」
途中までかっこいい大人だった、最後の言葉でなんだが「が、頑張ってください」としか言えなくなってしまう。
「ま、とにかく姉妹仲良くなー」
「だーかーらー!違うって......行っちゃたし。まあ、ハタから見ればしょうがないんだろうけど......」
と自分の手に持っていたアイスを舐めようとするが御坂の舌は虚しく空を掠めた。
「あれ?ない」
さっきまであったチョコミントアイスが綺麗さっぱり消失していた。
隣にいる容疑者Mを見上げると口元には犠牲になったチョコチップアイスの破片がうっすら残っている。
「オイッ!意地汚いマネすんな」
「何の事でしょう?とミサカはチョコミントの爽やかな余韻を楽しみつつシラをきります」
胸ぐらを掴まれているミサカだが、そっぽを向いて、口に付いたアイスを舌でペロリと舐めとった。
「あとは、お姉さまが農作業をするのも面白いかもですね......とミサカは天を仰ぎながら言ってみます」
注)うぐぐ!!やめてください......(作者)
「よく分からないけど......誰かに凄いダメージを与えている気がするわ」
ミサカから手を話すとミサカは崩れた着衣を直すように首元を正した。
「さて糖分補給も完了しましたので、練習を再開しますか......師匠は厳しい方ですので」
ミサカが糸を操り傀儡を宙に浮かせ始める。
師匠!?
そうだったわ!
サソリに訊けば良いんじゃない
アイツならはぐらかしてくる事もないだろうし
御坂はポケットから携帯電話を出そうとした瞬間に先ほどの戦利品であるカエルのバッジがコッと音を立てて落ちた。
「っとポケットに入れといたの忘れてた」
携帯電話を片手に御坂がカエルのバッジを拾おうと前屈みになっていると
「?それは何ですか?」
「いや、ガチャガチャで獲った景品だけど......」
ぴーん!
御坂は何かを閃いた御坂はミサカの外套にカエルのバッジを付
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