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WHITE ALBUM 2 another story ~もう一つのWHITE ALBUM~
【1話】とめどなく降り続ける雪
とめどなく振り続ける雪[前]
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「でも男たちは寄ってくるでしょ??」

「なんでそんな言い方するのー!!」

私はちょっとだけ怒った。

「だって高校だってモテてたじゃん」

私は周りに聞こえないように小声でボソッと言った。

「自分ではあまりいいたくないけど確かにそうだし。今もそうだけど・・・」

「やっぱりね」

「心の意地悪!!」

心はまた笑っていた。

「でもなんで前の彼氏と別れたわけ??まあ前って言っても高校の時のだけど」

「彼から告白されたけど、私は本気で好きになれなかったの。だって彼は付き合う前までは性格良さそうににして、付き合いだしたら最悪だったし。単純に私と付き合っていたというステータスが欲しかっただけだったみたい!顔はかっこよかったけど」

「恋愛ってときどき凄いこと言うよね」

私は感情的になってつい言ってしまった今の発言を振り返って後悔する。
私は恥ずかしくなって、顔を下に向ける。

「まあ、事実だからさ。ね??」

当時の男子の間では誰が椎名 恋愛と付き合えるか?みたいなある意味ゲームみたいなことをしていたと噂で聞いた。

「私って自意識過剰かな・・??ぶりっ子みたいに思われてたら嫌だなぁ・・」

「それは大丈夫。実際、異性の前になると恋愛が緊張するのはクラスの女子全員知ってたから」

「バレてたの!?でもでも私が甘えるのは心だけだからね〜!」

再び私は心に抱きついた。

「こらー!こんなところでやめろー」

人前でちょっとばかし遊び過ぎたと思いすぐにやめた。

すると、心は思い出したように焦って私に言った。

「私、一回代理店に寄るからちょっとここで待ってて!」

「うん!わかったー」

心は急いで交差点を渡っていく姿がだんだんと小さくなっていった。

今日あったライブを思い返す。
初めてのライブ。
歌手REIとしての一歩。
初めてのファン・・・??

何もかもが新鮮で当たり前だった日とは正反対だった日だった。
ライブが始まる前の緊張が懐かしくも恋しくさえ思う。
もっとたくさんのお客さんに来てもらいたかった。
もっと熱く、楽しく。あの人のライブみたいに。
たまたま友人のライブを見に行った時に聞いたあの人の。
歌手SETUNAさんみたいになりたい・・。

ここから始まるんだ、私の物語が・・・

止むことを知らない雪はさらに深く深く降り積もっていく。




2月10日

朝一番に俺はいつも通り飲食店のバイト先のシャンゼリアに向かった。
俺は裏口からいつも通り入るなりそこには見たことのある人物がいた。
もちろんここではない場所で。

ここシャンゼリアの女店長の川端(かわばた) 秋華(あきか)は入っきた俺を確
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