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WHITE ALBUM 2 another story ~もう一つのWHITE ALBUM~
【1話】とめどなく降り続ける雪
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《れいあ》??」

「私は大丈夫!それよりそんな恰好してる(こころ)のほうが寒いでしょ??」

私は心の首にマフラーを掛けた。

「ありがと、恋愛。それよりもさっきナンパされてなかった??大丈夫??」

「ううん、ナンパじゃないよ。私の初めての観客で第一号のファンの人・・・かな??」

私はその事が嬉しくて、ちょっと照れくさかった。

「そうならいいけど。早く帰ろ」

「そうだね!早く帰ろっか」

私たちは駅の改札口に向かった。

「なんで恋愛の歌は上手いのにみんな聞かないんだろ?」

「歌が上手いなんて〜!心に褒められるとすごい嬉しい//」

普段、心は褒めてくれないのであまりの嬉しさに私は抱きついた。

「や、やめろ〜!!」

「えへへ、離さないんだから」

「にしても、なんでみんな聞かないんだろ?」

「たぶん今日は恋人と過ごしたいんじゃないかな?しかもここは名新屋(なにや)駅だよ??しかも今日はクリスマス!聖夜だよ!?」

「じゃあなんで名新屋で、なんでクリスマスにやるのさ!」

「えっと・・・」

問い詰められて困ったが、もちろんちゃんとした理由があったので心に話した。

「だって、路上ライブといえば名新屋駅でしょ!」

「じゃあなんで今日なの??さっき自分で人集まらないってわかってたんでしょ??」

「その初めての・・ファーストライブだし・・今日駅前でバイトするっていってたから心がいてくれた方がちょっとは気持ちが楽になるかなーと思って」

心は軽くため息をついた。

「まあ、いいけどさ。久しぶりに恋愛の歌聞けたし・・・ね」

「あ!!そうだ思い出した!!大学ちゃんと行ってる!?」

私は少し前に心のお母さんに大学がサボり気味になってることを相談されたのだった。そしてもう一つ。

「あと、おばさん心配してたよ!いつまで経っても彼氏紹介してくれてないって!!」

「か、彼氏なんていないし・・・」

「そっかぁ・・まだ苦手なのか・・」

心は昔に男の子からいじめられている私を幾度となく助けてくれたのだが、ある時私をいじめていた男の子たちが心に仕返しを企てた。
本人たちはそこまでは仕返しつもりはなかったのだけど、結果的に心に傷をつけてしまったのだ。
その日を境に彼女はある程度は良くなったものの軽い男性恐怖症になってしまった。そのことは私も負い目を感じている。

「まぁ、父さんと優はぜんぜん大丈夫だけど」

「相変わらずの家族愛の深さだね」

「まあね」

心はくすりと笑っていた。
そして今度は心から攻めてきた。

「で??恋愛は彼氏できたの??違う大学だから噂も聞かないし」

「今はいないよ??」


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