暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第37話「それぞれの解決」
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できる出来栄えになりましたわ...。」

 数十分後、一通り教え終わり、料理も上手く完成した。
 何回か危なっかしい所もあったが、そこは俺がフォローした。

「よくアレンジとか隠し味とかあるけど、それはもっと料理に慣れてから試すようにな?まずは基本を覚えて、いきなり大きくレシピを変えないように。」

「はい!」

 最初の方は何度か自分なりにアレンジしようとしていたからな。
 そういう所もちゃんと教えておく。

「所で....ユーリさんたちは....。」

「あー...ちょっと何人か様子を見に来たみたいでな...。おやつになるものを作ってもらっている。」

 主に本音など料理好き(食べる的な方で)の女子が集まっている。
 家庭科室を借りているので、ユーリちゃんと秋十君に料理を任せている。
 マドカちゃんは集まった女子をまとめているな。

「....チヴィットというのはこういう事もできるんですのね。」

「IS学園に来る前はユーリちゃんの料理を待機状態で何度も見てきたからな。どういうことをすればいいのかぐらいは分かっているさ。」

 セシリアが言うのは、シュテルやレヴィが、材料や調理器具を運び、ディアーチェがフライパンを扱っている事だ。
 ちょこちょこ動き回っているので、見学に来た女子に注目されている。

「とりあえず、食べてみな。」

「は、はい。」

 恐る恐るセシリアは自分が作った料理を口にする。
 何せ二度も意気込んで作った料理を失敗しているのだ。恐れるのも無理はない。

「....美味しい...。」

「だろ?変に手を加えず、レシピ通りに作れば普通に美味く作れる。」

 これで少しはセシリアも料理に自信がついただろう。

「さて...手伝おうか?」

「大丈夫です!シュテルたちも手伝ってくれてますので...!」

「桜さん、もしかして本音達が来るの予想してたんですか!?」

 見学しに来た女子たちに振舞う料理を作りながら、秋十君がそう聞いてくる。

「...まぁ、家庭科室を借りているからなぁ...。誰かが来ると予想して、その時のための材料は持ち込んでおいたさ。」

「...確かに容易に予想できますね...。...っと、完成だ。」

 完成した料理を片っ端から配っていくユーリちゃんと秋十君。
 ちなみに、作ったのはホットケーキやクレープなど、簡単なものだ。
 ...さすがに何人来るか分かってないのに手の込んだものは作れない。

「全く、どうしてこうなったんだか...。」

「良い匂いがしたからね〜。つい来ちゃったんだよ〜。」

「...まぁ、予想して準備していた俺も俺だが。」

 クレープを頬張りながらいう本音に、俺は溜め息を吐く
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