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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第二十三話 恐怖を超える想い
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も油断すれば命取りな、そのくらいの僅差。
「これを食らってみなっ!!」
その差を広げる為にヤツは大技の体勢を、剣戟の中で生まれたほんの一瞬の間に取る。
刃同士の衝突で発生した衝撃で僅かに弾けた瞬間、ヤツの刀身には高い質量の魔力が磁石のように集まっていき、鋭くて濃い色を放った。
そこから素早く上段の構えになり、一気に振り下ろした。
振り下ろされた刀身はその速度と質量から大気と、空気中に散らばった魔力と擦れ合い、激しい摩擦熱を発生させる。
炎を纏った闇の刃。
かつて神話で起こった神々の終わりは、いつだって闇と炎によるものだった。
これはそれらを一つにした、終焉の一閃。
「インフェルノ・シュテルベン」
俺に迫る、死そのものを具現化したようなひと振り。
今まで色んな敵と相手してきたけど、死そのものが迫るなんて体験は初めてだ。
故に、きっと他の誰かがこの一閃を目の前にしたら臆して死を待ち受けるしかできなかったと思う。
――――けど。
「天流・第参翔――――」
俺は負けられないし、まだ死ねない。
だから足掻く。
俺の持てる全てを持って。
「―――
魔払
(
まふつの
)
ノ
鏡
(
かがみ
)
ッ!」
「なッ!?」
衝突の瞬間、二つの音が連続して発生したことにヤツは驚いたような声を漏らす。
俺はそれを無視し、全力で刀を振るう。
同時に俺たちを中心とした魔力の爆発が起こった――――。
*****
私の離れた所で、真っ黒な魔力の爆発が起こった。
それが黒鐘のものだってすぐにわかった。
だけど、同時に伝わってくる対峙してる相手の魔力に私は僅かに身震いを覚える。
あの存在が持っていた闇は、私には恐怖でしかなかったから。
あれはまるで……。
「黒鐘……」
「よそ見してる場合?」
私の首を落としにかかる黄色い魔力光で作られた鎌。
膝を曲げてしゃがみ、寸前のところで回避し、バック転を繰り返して後ろに下がる。
一定の距離を作ったところで私は、目の前の相手――――フェイト・テスタロッサを見つめる。
互いに地面に着地すると、彼女はいつでも攻撃できるように自らの周囲に魔力変換資質/電気をまとわせた魔力弾を数発展開させる。
「よそ見ならアナタもしてる。 黒鐘のこと、気になる?」
「……全然」
表情一つ変えず答えているけど、答えるのに少しの間と僅かな視線の揺らぎがあった。
予想してたことだけど、彼女はまだ黒鐘に情を抱いてる。
黒鐘と戦ってる敵は彼女にとって仲間と言うには違うのか……それとも、黒鐘と戦うと言うことに
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